「想像×科学×倫理」ワークショップ開催:第1回 12/16(火)、第2回 12/19(金)
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新領域創成科学研究科が主催する2025年度「想像×科学×倫理」ワークショップ第1回、第2回を開催します。
本ワークショップは、科学技術研究の最先端を走る研究者同士による「この技術がもたらす未来」についての対話を通じて研究倫理の現在の臨界とこれからのあり方を考える試みです。
第1回 テーマ「地球はいかに地球であるのか:南極と火星からたどる地球の条件」
| 開催日時 | 2025年12月16日(火)14:30~16:00 |
| 開催場所 | オンライン配信(ライブ) |
| 視聴申込方法 |
参加申込み、詳細につきましては下記ウェブサイトをご覧ください。 |
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コーディネーター |
南極と宇宙には共通点があります。
一つは、研究をしようとしても、おいそれと現場に行けないこと。二つ目に、大きな資金が必要になる上に、機会も限られ、おまけに国際政治の駆け引きも必要になること。三つめに、どちらも地球という惑星について知るための重要な研究対象であることです。
気候危機という状況は、これまで地球がどのような惑星であったのか、過去の地球システムについて知ることをますます重要にしています。
私たち人間が一体なにをしたのかを把握しなければ、これからどこを目指せばいいのかわからないからです。地球とはどのような惑星のことを指すのでしょうか。気候危機に適応するために、人間が生きるための地球の条件をつくろうとする私たちにとって喫緊の問いです。
第一回では、海洋学の観点から炭素循環システムについて研究してきた原田尚美先生(第66次南極観測隊隊長)と、惑星科学の観点から、火星の研究を通じて地球という惑星の理学的探求を進めてきた青木翔平先生の対談を通じ、「地球とはいかに地球であるのか」を問うてみたいと思います。
この問いも大きな問いですが、南極と火星という研究対象は、データをとるものたちが人間ではなくロボットになる研究時代において、それでも人間が研究するとはどのようなことなのか、という問いも私たちにもたらします。
人間だからこそとれるデータで、人間だからこそ考えられる地球の条件とはどのようなものなのか、お二人の対談から考えてみましょう。
第2回 テーマ「 AIとロボットの未来:人に役立つこと、人に似せること」
| 開催日時 | 2025年12月19日(金)14:30~16:00 |
| 開催場所 | オンライン配信(ライブ) |
| 視聴申込方法 |
参加申込み、詳細につきましては下記ウェブサイトをご覧ください。 |
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コーディネーター |
AI研究者もロボット研究者も、共通して「人のために」という理念を掲げ、研究に邁進してきました。
AIとロボットが人類を労働から完全に解放し、誰もが貧困や飢餓の不安なく自己実現を追求できるユートピア的社会は、そうした理念の究極的な到達点として、SFなどで繰り返し描かれてきたモチーフです。
しかし一方で、AIやロボットの普及は雇用の喪失を招きます。
さらに、AIとロボットが融合し、いわゆる「身体を持つAI」が登場した場合、それを人類に害をなさないよう制御し続けられるのか、という根源的な問いも提起されています。実際、制御に失敗した未来像は、数多くのディストピアとして描かれてきました。
こうした、AIとロボットの未来をめぐる大きな構想は避けて通れない重要な問いを含んでいます:技術を「人間の役に立てる」とは、具体的に何を意味するのでしょうか。そのために、AIやロボットは人間に似ている必要があるのでしょうか。そもそも「似ている」とは何を指すのでしょうか。
そこで第二回では、福島第一原子力発電所の廃炉作業などロボットの現場応用を志向した研究に取り組む福井類先生、および機械学習・A I 技術と物理学を融合し新たな物性物理学の開拓に取り組まれている永井佑紀先生の対談を通じ、ユートピアかディストピアかという究極の問いに即答することは困難であっても留意すべき点と、むしろ過度に懸念する必要のない点とを明らかにしていきたいと思います。

ポスターダウンロード:
https://drive.google.com/file/d/1NOmgCzMcAsqQqyKjbrAxRkKPmmfwUE2c/view?usp=drive_link
詳細は下記ウェブサイトをご確認ください。
想像×科学×倫理ワークショップ 2025年度