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巻 俊宏 まき としひろ/准教授/環境学研究系
海洋技術環境学専攻/海洋センシング学講座/海中プラットフォームシステム学
http://makilab.iis.u-tokyo.ac.jp/

略歴
2003年3月東京大学工学部システム創成学科卒業
2008年3月東京大学大学院工学系研究科環境海洋工学専攻博士課程修了 博士(工学)
2008年4月東京大学生産技術研究所助教
2010年4月東京大学生産技術研究所准教授(現職)
2015年3月〜2016年1月米国ウッズホール海洋研究所客員研究員
教育活動
大学院:海中ロボット学、海洋工学基礎
工学部システム創成学科:海中工学、システム制御工学
全学体験ゼミナール:海で学ぶ
学術フロンティア講義:海研究のフロンティア
研究活動
低コスト小型AUV(2016-)
これまでのAUVの1/10以下のコストで、また運用にクレーンの要らない小型AUVのデザイン、ナビゲーション手法、運用手法の開発に取り組んでいる。スキャニングソーナーおよび基本的なセンサにより凹凸のある海底面を低高度かつ高速に追従する手法の開発に取り組んでいるほか、試作機HATTORIを用いて、生物観測や海氷下への展開など、新たな応用の可能性を探っている。

複数AUVの協調ナビゲーション手法(2011-)
複数のAUVが相互に協力することで、AUV群が全体として高い位置精度を保ったまま移動する手法の開発に取り組んでいる。超音波による相互測位と、センサフュージョンによる確率的状態推定手法がベースとなる。

海底ステーションを基地とするAUVの長期展開(2010-)
船舶等の支援無しでAUVを長期展開するため、海底ステーションを基地とする手法の開発に取り組んでいる。これまでにステーションを基準とするAUVの測位手法、ドッキング手法、非接触充電手法を開発してきた。現在はこれらの技術を組み合わせ、AUV Tri-TON 2による海域での総合的な試験を進めている。

AUVによる海底画像マッピング(2003-)
海底熱水地帯やサンゴ礁、人工構造物等の海中環境を、AUV(自律型海中ロボット)により全自動かつ効率的に画像観測し、Google earthのような画像マップを取得するための手法の開発を行っている。AUVの測位手法、経路計画手法、障害物回避手法などのナビゲーション手法から、観測データの処理、画像の貼り合わせ、特定物体の抽出など、画像マッピングの全工程を対象としている。
[文献]
1) T. Maki, Y. Sato, T. Matsuda, K. Masuda, and T. Sakamaki, Docking Method for a Hovering Type AUV Based on Acoustic and Optical Landmarks, Journal of Robotics and Mechatronics, 30(1), 55-64 (2018)
2) T. Matsuda, T. Maki, Y. Sato, and T. Sakamaki, Alternating Landmark Navigation of Multiple AUVs for Wide Seafloor Survey -Field Experiment and Performance Verification-, Journal of Field Robotics, (2017)
3) T. Matsuda, T. Maki, T. Sakamaki, and T. Ura, State Estimation and Compression Method for the Navigation of Multiple Autonomous Underwater Vehicles with Limited Communication Traffic, IEEE Journal of Oceanic Engineering, 40(2), 337-348 (2015)
4) A. Kume, T. Maki, T. Sakamaki, T. Ura, A Method for Obtaining High-Coverage 3D Images of Rough Seafloor Using AUV - Real-Time Quality Evaluation and Path-Planning -, Journal of Robotics and Mechatronics, 25(2), 364-374 (2013)
5) T. Maki, T. Matsuda, T. Sakamaki, T. Ura, J. Kojima, Navigation Method for Underwater Vehicles Based on Mutual Acoustical Positioning With a Single Seafloor Station, IEEE Journal of Oceanic Engineering, 38(1), 167-177 (2013)
6) T. Maki, H. Mizushima, T. Ura, T. Sakamaki, M. Yanagisawa, AUV navigation around jacket structures I: Relative localization based on multi-sensor fusion, Journal of Marine Science and Technology, 17(3), 330-339 (2012)
7) T. Maki, A. Kume, T. Ura, Volumetric mapping of tubeworm colonies in Kagoshima Bay through autonomous robotic surveys, Deep-Sea Research I, 58, 757-767 (2011)
その他
日本船舶海洋工学会、海洋調査技術学会、海洋音響学会、日本ロボット学会、IEEE各会員。
IEEE/OES Japan Chapter, Secretary (2016.3-)
IEEE Journal of Oceanic Engineering, Associate Editor (2013.9-)
NPO法人 日本水中ロボネット, 理事 (2013.4-)
海洋調査技術 編集委員 (2011.11-)

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将来計画
本研究室では、最先端のロボット工学と情報処理技術を駆使して、新たな海中海底探査システムの研究開発に取り組んでいます。特に、AUV (Autonomous Underwater Vehicle, 自律型海中ロボット)をはじめとする複数の自律プラットフォームの連携により、船舶をベースとするこれまでの観測手法では考えられなかったような広範囲・高精度・長期間の海底観測を可能とするシステムの実現を目指します。
教員からのメッセージ
電気、機械、ソフトウェア、画像処理、制御、材料力学、流体力学、そして海中のこといろいろ・・・。海中ロボットはさまざまな知見の上に成り立っています。ロボットはよく壊れるし、実験は大変ですが、自ら作ったシステムが実海域でうまく動いた暁には、これまでで最高の達成感が得られることでしょう。


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