新領域創成イニシアチブ紹介

新領域創成イニシアチブについて

東京大学大学院新領域創成科学研究科は、1998年の設立以来、新たな研究領域を生み出すことに取り組んできました。その成果として、数々の分野融合による研究が進められ、3つのセンターや社会連携講座、寄付講座などが設置されてきました。 こうした研究活動をさらに活性化するため、新たな領域を切り開く研究組織「新領域創成イニシアチブ」を2025年10月に開始しました。

新領域創成イニシアチブは、研究科の複数の教員が参加し、課題解決や新たな価値創造、研究分野の発展が期待される取り組みを行う研究グループです。すでに一定期間研究を行い、将来的にセンター等の組織化を目指すグループもあれば、立ち上がったばかり、あるいはこれから始動するグループもあります。本研究科は、これらの新領域創成イニシアチブを後押ししていきます。

現在、選定されているグループは以下の通りです。今後も、新たなグループを加えながら、各グループの発展に応じて次のステージに移行し、数年単位で更新していく予定です。



スマートヘルス・イニシアチブ
久恒辰博 准教授

健康長寿の未来を設計する


人生100年を健やかに生きることは、もはや単なる夢ではありません。それは、確かな意志に基づく「設計」の領域へと進化しました。スマートヘルス・イニシアチブは、社会人教育プログラムである「スマートヘルス・スクール」と連携し、最先端のデジタル技術と生成AIを武器に、異分野を融合させて強力に研究を推進するハブとなり、誰もが健やかに輝き続けることのできる健康長寿の未来を設計していきます。



フィールド活用型環境生態学研究イニシアチブ
松永幸大 教授、永田晋治 教授、石川 麻乃 教授

屋外メソコスム・人工ミクロコスムを用いた
人工生態系プラットフォームの構築

東大・柏キャンパスのフィールドを活用し、独自の環境生態学研究を展開します。


分子情報から群集・生態系に至る情報を統合し、多層的視点から生物多様性を解釈する研究基盤を構築するため、柏キャンパスのフィールドに人工生態系プラットフォームを確立し、独創的な研究成果を展開し国際発信します。


プラズマ材料科学研究イニシアチブ
伊藤剛仁 准教授

プラズマ材料科学の学理と応用創成のための研究イニシアチブ


プラズマ材料科学研究イニシアチブは、プラズマの高度制御と先端計測を基盤に、材料プロセスの革新と、それを支える非平衡プロセス学理の構築に取り組む研究拠点です。学理と応用をつなぐ基盤として、産業界との連携や学融合的な取り組みにも貢献していきます。




ソフトデバイス科学イニシアチブ
竹谷純一 教授

30cm角ソフト半導体ウェーハ(右)
集積回路パターンされたフィルム(左上)
ソフト半導体チップ(左下)

生体のように自己成長する「ソフトデバイス」が拓く次世代の情報・エネルギー社会基盤


有機分子が自己組織化によって、生体のようにひとりでに成長し、スケーラブルなエレクトロニクス機能やエネルギー変換機能を獲得する「ソフトデバイス」は、低環境負荷、低コストかつ大面積化が容易な次世代の社会基盤となるコンセプトとなることがわかってきました。本イニシアチブは、ソフトデバイスの機能拡大と社会実装を先導します。


ハプティクス・イニシアチブ
篠田裕之 教授

東京大学が「触覚の壁」をブレイクスルーするプロジェクト


2000年代初頭、触覚に関する学術領域として確立されたハプティクスは、長らく理工学や情報学のニッチ領域と見なされてきました。しかし現在はそのシーズとニーズの両面において不連続的な変化が起きつつあります。ハプティクスイニシアチブは、兆しが見え始めたハプティクスを戦略的に飛躍させ、多岐にわたる触覚の有効活用を力強く推進します。




ビークルシステムイニシアチブ
山﨑由大 教授、藤本博志 教授

カーボンニュートラルとヒトの欲求を両立する
パワートレインシステム

脱炭素の先へ。新たな移動を定義する、カーボンニュートラル時代のビークルシステム


ビークルシステムイニシアチブでは,カーボンニュートラルの実現,そしてその先にあるモビリティーの利便性と幸福を追求します。CO2低減という責務を果たすだけではなく,利便性と心満たされる移動の両立を目指します。私たちは環境性能と人間特性を深く探求,新時代のビークルシステムを定義し,社会実装を見据えた新たな技術開発に挑みます。