加藤 和貴
(かとう かずたか/教授/生命科学研究系)
メディカル情報生命専攻/情報生命科学/バイオインフォマティクス
略歴
1996年3月 京都大学法学部 卒業
1998年3月 京都大学大学院理学研究科 生物科学専攻修士課程 修了
2001年3月 京都大学大学院理学研究科 生物科学専攻博士課程 修了 博士 (理学)
2001年4月 日本学術振興会特別研究員
2004年4月 京都大学化学研究所 研究員
2005年10月 九州大学デジタルメディシンイニシアティブ 助教授
2010年4月 産業技術総合研究所生命情報工学研究センター 招へい研究員
2011年10月 大阪大学免疫学フロンティア研究センター 特任准教授
2017年5月 大阪大学微生物病研究所 准教授
2026年4月 東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
研究活動
配列アラインメントは生物学的情報解析において基本的な技術の一つです。私達の研究室は、多重配列アラインメントを計算するソフトウェアMAFFTを継続的に開発しています。このソフトウェアは年間一万回ほど引用される程度に普及しました。並行して、MAFFTやその他のソフトウェアを用いて分子進化学的配列解析を行っています。両方を並行して行うことは、ソフトウェアの生物学的有用性を高める助けになっています。また、古くからある重要な問題に長期間取り組むことによって、影響力の高い成果を得ることを目指しています。MAFFTプログラムとオンラインサービスは、図らずもコロナウイルスの配列解析などに活用され、社会的要請に応えることもできました。現実社会においてどのような技術が役に立つか事前に予想することは困難ですが、生物学上の面白さと実際的必要の程良いバランスを探りながら研究を進めています。さらに、バイオインフォマティクスで培った解析技術を生物学の領域を越えて役立たせる機会も探っています。
文献
Katoh K, Misawa K, Kuma K, Miyata T. MAFFT: a novel method for rapid multiple sequence alignment based on fast Fourier transform. Nucleic Acids Res, 2002; 30:3059-3066.
Katoh K, Standley DM. MAFFT multiple sequence alignment software version 7: improvements in performance and usability. Mol Biol Evol, 2013; 30:772-780.
教員からのメッセージ
近年の人工知能研究の進展は、生物系と情報系の間の技術的断絶を低減する一面を持っています。一人の研究者が、ある情報解析ツールのユーザーであり同時に開発者である、という状況が実現しやすくなっています。この状況は、ツールの有用性を高めるためにとても適しています。生物学に興味のある学生が副業として計算手法やプログラムの開発に挑戦することを歓迎します。