概要

センター長挨拶

センター長 挨拶

サステイナブル社会デザインセンターは、2022年(令和4年)4月に、新領域創成科学研究科内に設立されました。東京大学内では、サステイナビリティに関して、すでにさまざまな取り組みがなされています。なぜ、新たなセンターが必要とされたのでしょうか。

まず、社会がサステイナビリティ実装方法の提示を求めているという現状があります。特に2015年に国連から持続可能な開発目標(SDGs)が提示されて以降、持続可能性(サステイナビリティ)に対する理解が社会全般で広まりました。しかし、その達成方法については全世界で共通の解があるわけではなく、それぞれの国や地域に固有の特徴や課題も包含しながら検討しなければなりません。大学では、この検討の一端を担える多彩な研究が行われていますが、研究成果と社会が十分につながっているとは言い切れません。また、建物や技術などのハードな側面と、制度、意識や価値観などのソフトな側面の両面からサステイナブル社会実現を支援する組織が必要です。

また、サステイナブル社会実現のために人材育成が急務です。自治体、企業、教育現場などさまざまな場で、サステイナブル社会に関して専門知識を有する人々が求められています。大学は学びの場です。社会人を対象としたリカレント教育プログラムでは、各自が有する専門知識とサステイナビリティ学を連結させ、社会を持続可能な方向へ先導する役割を担っていただきます。学生の皆さんには、自分たちの世代そして次の世代に継承する担い手として、サステイナブル社会をデザインする力を養っていただきます。

最後に、地球の健全な持続性を担保するためにも、世界へのつながりが不可欠です。本研究科で発展してきたサステイナビリティ学大学院プログラムでは、国籍問わず、世界各地から学生を受け入れ、素晴らしいリーダーを世界に輩出してきました。本センターでは、このようなプログラムをさらに発展させ、日本からの発信力を高め、持続性に関する世界の対話に参画していきます。

さあ、みなさんも一緒に、サステイナブルな社会をデザインしてみませんか?

センター長/教授 亀山康子