メッセージ
自分の裁量で興味があることを調べられるのは研究者の醍醐味。世界と戦わなくてはいけない難しいテーマだからこそ、やってやろうと思った。
子供の頃は工作図工が好きでした。中学高校は地学部に入って、野外で珍しい鉱物や化石を採集していました。サメの歯や水晶とか、発見することが楽しかったですね。
研究テーマであるトポロジカル絶縁体は、大学4年生の時から取り組んでいて、本当に新しいテーマ研究だったので、研究がすごく盛んで、世界中で競争も激しかった頃です。分かったらすごいけど、先を越されたら何もない、挑戦的なことだからこそやってやろうと思ったんです。結果、良い成果をあげることができて、今に繋がっています。自分だけではなくみんなで相談しながら、試行錯誤を重ねて何回も何回も実験に集中する。そんな時に感じた「なんか変だぞ」という違和感に注目して観察していくと、改善点が見つかることがあります。
物質系専攻を志す学生へ
物性科学における物質開発では、これまで勉強してきた固体物理・化学の知識を基に自分で物質を設計します。実験して自分の思い通りの結果になればこれほど楽しいことはないですし、逆に予想とは違う結果になったとしても、それが新しい物理を発見するきっかけになるかもしれません。斬新な発想と柔軟な思考で科学を楽しんでください。