森崎 汰雄さん (2023年度博士課程修了)

超音波を集中させると、そこに放射圧と呼ばれる物体を押す圧力が生まれます。私は在学中、この超音波の力を皮膚に加えることで、非接触に触感を生み出す研究をしていました。私が特に注力していたのは、この超音波を使ってできるだけ強い圧力の感覚(圧覚)を生み出す研究です。超音波で生まれる放射圧は物理的にはそれほど強くないので、人間の知覚の仕組みをうまく使い、触感を強く感じさせる必要があります。私は博士課程の中で、超音波の提示パターンに回転など数Hzの空間的な動きを加えることで、超音波の放射圧より10倍程度強い圧覚が生起することを解明しました。また、この圧覚を元にし、つるつる、ざらざらなど多様なテクスチャ感を非接触に感じさせる研究にも取り組みました。

柏キャンパスは自然が豊かで居心地がよく、よくキャンパス周りを散歩していたことを覚えています。のびのびと研究に集中できるよい環境なのではないかと思います。また、複雑理工の研究室は多様なので、自分の視野を広げられることも魅力です。

現在は、この超音波の触感をさらに発展させたり、強い圧覚が生まれる人間の知覚機序を解明するため、NTTのコミュニケーション科学基礎研究所で研究を続けています。
森崎さんの写真
在学中、国際会議に参加した時の写真

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