メッセージ
科学を前進させるのは人間力。科学者としての第一歩を踏み出し、自分自身を再発見しよう!
思い返すと私の人生の契機において、様々な人の助けがありました。学生時代の指導教員や研究室の仲間、イギリス留学時代に毎日のように激論を交わしたポスドク仲間。そして、野心に溢れた同世代のライバルたち。駆け出しの私を雇ってくれたボス、指導した学生のみんな。そして、研究におけるブレイクスルーも人との出会いや繋がりが最も重要でした。自然科学分野の研究対象が細分化していく中、異なるバックグラウンドを持つ研究者との交流は極めて重要です。時には、研究を始めて間もない学生の突拍子もないアイデアがブレイクスルーとなることもあります。私たちの研究は、有機合成化学・固体物理学・デバイス工学が密接に関わる境界領域に位置しています。異なる分野の融合が最も力を発揮する領域です。渡邉研究室は、2024年に独立した新しい研究室ですが、世界をリードする環境と境界領域をカバーする仲間が揃っています。私たちと一緒に化学・物理・工学を再発見すると同時に、科学者としての第一歩を踏み出しましょう。
物質系専攻を志す学生へ
10,000時間で夢を探そう! ある分野で一流になるためには、10,000時間のトレーニングが必要だそうです。この「10,000時間の法則」は最近どうやら否定されているようですが、研究者としての私個人の肌感覚では突出したスキルを得るためにはこれくらいの時間が必要だと感じています。修士2年間+博士3年間を研究に費やすと、平均として10,000時間になるそうです。10,000時間で平凡を非凡にするだけでなく、自分自身の夢を具現化して欲しいと思います。