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鯉渕 幸生 こいぶち ゆきお/准教授/環境学研究系
環境学専攻/社会文化環境学大講座/社会環境予測評価学分野
http://westech.main.jp/

略歴
東京大学大学院社会基盤学専攻修了
米国メリーランド大学客員教授
米国NIST(アメリカ標準技術研究所)研究員
東京大学大学院新領域創成科学研究科講師を経て2013年より准教授として現職
教育活動
大学院:沿岸環境学
研究活動
沿岸域(河川・湖沼・沿岸域)における水環境の保全・創造の際に不可欠な,水質・生態系・流れといった水環境の変動メカニズムの解明・予測・評価・改善手法に関する研究を進めています。近年ではサンゴ礁の再生に関する研究、トレーサーを用いた物質動態メカニズムの解明に力点をおいています。対象フィールドは多岐にわたり、石垣島、長崎県五島列島、手賀沼、谷津干潟、大堀川、隅田川、吹道川、宮良川、お台場海浜公園、東京湾、宮良湾、チェサピーク湾を対象にしています。これらの対象フィールドにおいて、モニタリングやリモートセンシング、スーパーコンピュータを用いた数値予測手法の開発、GISによる統合的解析、機器開発を行ってきました.

サンゴ礁の再生に関する研究
サンゴ礁の再生に関する研究
[文献]
1) 鯉渕幸生:アジアの環境研究入門 東京大学で学ぶ15講, 東大出版会、298p, 2014.
2) 鯉渕幸生;社会文化環境学の創る世界 (シリーズ環境の世界), 朝倉書店 、183p, 2013.
3) 鯉渕幸生, 磯部雅彦 : 内湾の水質と生態系, 地域環境システム, 朝倉書店 250p, 2011.
4) Koibuchi, Y. : Numerical Simulation of Urban Coastal Zones, Advanced Monitoring and Numerical Analysis of Coastal Water and Urban Air Environment (cSUR-UT Series: Library for Sustainable Urban Regeneration), Springer, 158p, 2010.
5) Koibuchi, Y., M. Isobe : Water and nutrients flow in the enclosed bays, Handbook of Coastal and Ocean Engineering, ASCE, World Scentific, 1300p, 2009.
6) 鯉渕幸生 : 微細気泡の最新応用技術,マイクロバブルによる貧酸素水塊の解消, エヌ・ティーエス, pp. 161-171, 2006.
その他
所属学会は土木学会,水環境学会,日本海洋学会およびAmerican Society of Limnology and Oceanographyである.

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将来計画
 環境影響評価法が施行され,沿岸域における開発事業等を行う際には,その影響を事前に予測・評価することが義務づけられるようになった.また,海岸法の改正にともない,従来の「防護」に加えて「環境・利用」がキーワードに加えられ,生態系を含む環境保全や,さらに進んで失われた環境の再生,望ましい環境の創造が期待されるものと思われる.このような背景を踏まえ,本研究室では沿岸域における流動,水質,底質,生態系,物質循環等の素過程の把握,解明,モデル化,および総合化により,沿岸域環境の予測・評価手法の構築を目指している.従来の海岸工学が対象とした湾全体の流動のみならず,三番瀬等をはじめとする浅瀬・干潟における水質・生態系にも着目し,両者の相互作用や陸域・外洋の影響も考慮すべく様々な取り組みを行っていきたい.観測によりこれらの要因を解明するだけでなく,このような現象と開発との因果関係を分析することで,これまでの開発行為における反省点を明らかにし,また,望ましい生態系とはどのようなものかといった観点からも研究を展開していきたい.関係各所との共同研究を積極的に展開していく予定である.

教員からのメッセージ
 沿岸の水環境問題には様々なものがありますが,従来個別の分野が専門としたような現象が複雑に関与しているために実態の把握すら困難で解決が遅れています.同時に沿岸域は様々な利害が対立する場でもあります.このような状況下においては,実際には何が起きているのか,本当の事はなにかを明らかにすることが大変重要です.そのためにはまず,今まで見えなかったことを見えるようにすることが必要となります.みなさんの柔軟な発想により,これまで想像もしなかったような新しいアプローチが生まれることを期待しています.
同時に単に自然を観察するだけでなく、環境を改善する技術の開発が重要だと考えています。その為に本研究室ではサンゴ礁の再生に関わる技術開発、モニタリングシステムの開発を行っています。最後に環境学では,これまで個々に蓄積された知見を総合化して解決を図ろうとしています.新規性の高い成果をさらに総合化することには大きな可能性があります.新しいことに挑戦し,何が重要かを見抜くプロセスを学生のみなさまと一緒に行っていきたいと考えています.最新の成果等についてはホームページを参照して下さい
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