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田中 俊徳 たなか としのり/准教授/環境学研究系
サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム/環境政策、行政学
https://researchmap.jp/read0141050//

略歴
2006年3月 大阪大学文学部人文学科卒業
2008年3月 京都大学大学院地球環境学舎環境マネジメント専攻修了(修士/地球環境学)
2011年3月 京都大学大学院地球環境学舎地球環境学専攻修了(博士/地球環境学)
2011年4月 北海道大学大学院法学研究科博士研究員
2011年7月 北海道大学大学院法学研究科特任助教
2012年7月 東京大学大学院新領域創成科学研究科特任助教
2018年4月 東京大学大学院新領域創成科学研究科特任准教授
2018年8月 東京大学大学院新領域創成科学研究科准教授
教育活動
大学院:サステイナビリティのマネジメント・政策学、グローバル・フィールド演習、グローバル・インターンシップ
研究活動
国立公園や世界遺産、ユネスコエコパーク(Biosphere Reserve)等の保全管理政策を対象に21世紀型の自然保護地域のあり方について、ガバナンス論(法制度、行政、組織)の立場から研究している。生物多様性や気候変動、持続可能性を考慮すると、人と自然を区別して原生自然のみを保護するという従来の手法には限界がある(例えば、日本における絶滅危惧種の半数以上は里地里山等の二次的自然に在る)。一方、生業や観光、農林水産業といった人間活動を伴う地域は、複雑な土地所有や多様な利害関係者、重複した法制度、脆弱な行政資源という特徴を持つ。こうした複雑性を有する地域における意思決定や実施構造、参加や情報共有の仕組みがどうあるべきか、歴史学や官僚制、サステイナビリティ学など関係領域のアプローチも用いながら研究を行っている。また、豊かな自然環境や文化は、島嶼や山岳、農村に多く残っているため、こうした地域の未来にも強い関心を持っている。
[文献]
1) 田中俊徳(2018)自然保護官僚の研究:技術官僚論に対する新たな視座「年報行政研究」53,142-162
2) Tanaka T and Wakamatsu N (2018) Analysis of the Governance Structures in Japan's Biosphere Reserves: Perspectives from Bottom-Up and Multilevel Characteristics,Environmental Management 61(1),155-170
3) 田中俊徳(2017-2018)国立公園行政史の研究(1)-(5)「國立公園」757-761(連載)
4) 田中俊徳・酒井章子編著(2017)「森林環境2017:森のめぐみと生物文化多様性」森林文化協会
5) Havas J, Saito O, Hanaki K, Tanaka T (2016) Perceived Landscape Values in the Ogasawara Islands, Ecosystem Services 18,130-140
6) 田中俊徳(2016)ラムサール条約の国内実施における意思決定構造と情報共有の枠組み:公私協働ネットワークと部分社会ルールに着目して「人間と環境」42(1),2-16
7) 田中俊徳(2016)国際的な自然保護制度を対象とした国内ネットワークの比較研究‐世界遺産条約、ラムサール条約、ユネスコMAB計画、世界ジオパークネットワーク‐「日本生態学会誌」66(1),155-164
8) 田中俊徳(2015-2017)自然環境政策の最先端を探る(1)-(24)「グリーン・パワー」440-463(連載)
9) 田中俊徳(2014)「弱い地域制」を超えて:21世紀の国立公園ガバナンスを展望する「ランドスケープ研究」75(3),226-229
10) Tanaka T (2014) Implementing Sustainable Tourism in Complex Situations: A Case Study of Minami-jima in Ogasawara Islands, UNESCO World Heritage Paper Series 38, 68-75
11) 田中俊徳(2014)自然観光資源の管理をめぐる順応的ガバナンスの研究:知床五湖利用調整地区導入における合意形成過程の事例「人間と環境」40(3),20-36
12) Khew JYT,Yokohari M, Tanaka T (2014) Public Perception of Nature and Landscape Preference in Singapore, Human Ecology 42(6),979-988
その他
所属学会:日本行政学会、日本公共政策学会、日本環境学会(幹事)、環境経済・政策学会、日本造園学会。
各種委員会等:IUCN環境法委員会委員、日本MAB計画委員会委員、森林文化協会森林環境研究会幹事、環境省「奄美大島・徳之島・沖縄島北部及び西表島」奄美部会委員、等。
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将来計画
自然観光資源の管理をめぐる非法定制度(自主ルールや協議会といった萌芽的な規範や組織)の形成過程と実施構造に関心を持っている。また、自然保護に限らず、あらゆる政策分野において、政府の統治可能性の低下に伴う協働や官民連携の重要性が増す一方で、その取引費用(いわば「協働のコスト」)が十分に研究されていないように感じる。社会には様々な枠(省庁や学部、都道府県、国境、専門、セクター等)が存在するが、制度設計の基となる大枠そのものが障壁となっていることも多い。広い視点から法や組織の大枠を再設計することで、取引費用を減らし、協働や学融合、産学連携、国際協力、社会実装を促進することができると考えている。
教員からのメッセージ
自分の頭で考えること。広い視野を持つこと。既存の枠に囚われないこと。迷ったときは一歩踏み出すこと。Liberal Artsという言葉が表す通り、学問は人を自由にするものです。知の地平には、未知なる発見や、ふとした時に「腑に落ちる」瞬間が待っています。
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