第8回学融合セミナー 2008/02/20

講 義 17:30~19:00
場 所 新領域基盤棟大講義室(2C0)
懇親会 19:00~20:00(予定)
懇親会は新領域基盤棟 共通セミナー室1,2を使用します 

単分子の化学Figure

川合 真紀 教授


  多彩な分子の性質を利用して、単分子スイッチ、単分子トランジスターなど単分子デバイスの提案されている。固体表面に吸着した分子を対象として、1つの分子の振動状態など分子の性質を検出し化学反応に応用する最近の研究を紹介する。

光合成の研究Figure

園池 公毅 准教授


  光合成は、光のエネルギーを用いて二酸化炭素を有機物に固定する反応である。光合成は植物のエネルギー源として食物連鎖を通して地球上のほぼ全生物をエネルギー的に支えるばかりではなく、約30億年前に出現したと考えられる酸素発生型の光合成生物による大気中への酸素の放出を通して地球そのものにも極めて大きな影響を与え、現在の地球環境を成立させた。さらに、現代文明を支える化石燃料と鉄鉱石は、共に過去の光合成の結果生じたものであり、光合成は人間環境にとっても極めて大きな意味を持つ。光合成の研究の歴史は古く、既に1700年代の終わりには、光と水と二酸化炭素が有機物と酸素を生じる、という光合成の基本的な枠組みが明らかとなった。そして、その後の2世紀の研究によって光エネルギーを化学エネルギーに変換する反応中心の構造や、二酸化炭素を固定する代謝系の詳細が明らかとなった。今後の光合成研究は、生理学的な領域では環境応答、ストレスによる阻害、代謝回転といった、空間的な3次元の情報に時間のファクターを加えた4次元の解析が主流となり、これに加えて、1)ナノ秒・ピコ秒といった速い時間スケールと原子レベルの空間スケールを扱い、量子力学が大きな意味を持ってくる物理化学的な領域、2)何世紀という時間スケールと地球規模の空間スケールを扱う環境学的な領域、3)近年発達したゲノム情報を利用した情報生命学的な領域、の3つが大きな柱になるのではないかと考えている。本セミナーでは、光合成研究の歴史と自らの過去の研究を振り返り、光合成の研究が、物理学、化学、環境学などと交錯する様子を紹介したい。
参考WEBサイト:「光合成の森」http://www.photosynthesis.jp/

津波被災地における援助物資の分配メカニズムー財の社会的性質に着目してFigure

佐藤 仁 准教授


  突然訪れる災害状況下では、地域の文化や民族性など平時の援助活動であれば収集できた社会情報を綿密に集めている時間的余裕がない。そこで地域に固有の社会的情報の充実に力点を置くのではなく、援助の手段として広く用いられる物資の社会的特性に着目することを考えてみた。そこに緊急援助という時間制約のきつい条件下で、弱者にとって有効に機能する援助の糸口を見出せるのではないかと考えたからである。この報告では、2004年12月26日に発生したスマトラ沖地震による津波被害に対してタイで行われた援助活動を素材に、物資の分配メカニズムを考える。
poster ポスター(PDF 1p 267kb)
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第9回