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濱野 保樹 はまの やすき/教授/環境学研究系
人間環境学専攻//メディア環境学分野
http://www.media.k.u-tokyo.ac.jp/

略歴
1975年3月に国際基督教大学教養学部卒業
1977年3月国際基督教大学大学院修士課程修了(教育学修士)
1980年3月国際基督教大学大学院博士後期課程単位取得退学
1980年4月国際基督教大学教育学科助手、1982年4月新潟大学教育学部助手
1983年4月国立大学共同利用機関・メディア教育開発センター助教授
1999年4月東京大学大学院新領域創成科学研究科人間人工環境学専攻助教授
2003年11月博士(工学)東京大学
2004年4月より現職。
教育活動
大学院:メディア環境設計論、コンテントビジネス概論、メディアビジネス概論
研究活動
メディア表現にかかわる研究を行う。

1)コンテント制作のロジスティックスに関する研究
 コンテント制作のロジスティックスを研究し、2002年に映画の制作工程管理ソフトウェアEizoWorksを開発した。EizoWorksをもとにして2003年、ポストプロダクション工程管理ソフトウェアV-TOOLSを開発した。

2)デジタル技術によるメディア変容の研究
 新しいメディア技術が、すべての人に表現内容や流通機会を開放し、これまで技術的制約から、表現内容や、流通や公開のあり方を大きく区分していた壁が崩壊し、新しい映像表現の時代が到来したことを研究している。デジタル・シネマの黎明期から今後の普及過程を把握する長期的な研究を実施している。

3)メディアのビジョン史
 人々に受け入れられてきたメディア技術には人間の根元的な希求と結びついており、それをメディアに関するビジョンとして表現できた時に、技術として形作られる。そういった経緯についていくつかの単著としてまとめている。パーソナル・コンピューターの『ハイパーメディア・ギャラクシー』と、インターネットの『極端に短いインターネットの歴史』などがそうである。またメディア技術が登場するときに、それを使うための規範ができあがっていないため、混乱が起こる。1930年代のアメリカにおける大量発行部数の新聞や、映画、ラジオ放送などのマスメディアの勃興時期を例にとり、分析したものが『メディアの世紀』である。1960年代のアメリカのパーソナル・コンピューターやインターネットなどのパーソナル・メディアの勃興期についても分析を続けている。
[文献]
1) 浜野保樹『模倣される日本』祥伝社、2005年。
2) 浜野保樹『表現のビジネス』東京大学出版会、2003年。
3) 月尾嘉男・浜野保樹・武邑光裕『原点メディア環境』東京大学出版会、2001年。
4) 浜野保樹『極端に短いインターネットの歴史』晶文社、1997年。
5) 浜野保樹『メディアの世紀』岩波書店、1991年。
6) 浜野保樹『ハイパーメディア・ギャラクシー』福武書店、1988年。
その他
 日本映像学会、日本アニメーション学会、日本バーチャルリアリティー学会、日本情報通信学会。
 その他公的活動として、文化庁メディア芸術祭運営委員、総務省AMDアワード審査委員長、経済産業省デジタルコンテンツグランプリ・産業部門審査委員長、映画テレビ技術大賞審査委員などを務めている。
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将来計画
 わが国ではコンテント制作に関する研究分野が確立されていないため、学術的体系を整理する総合的かつ多角的なコンテント研究を行いたいと考えている。個人の私的な表現から、商用エンターテイメント、そして国家安全保障の情報戦略まで、コンテントの守備範囲は極めて広い。コンテントというとマスコミ研究の系譜から、受け手と送り手を二分し、常に対立する図式で分析することが多かったが、技術革新によって、これまで受け手として分類されていた者も、送り手の機能を保持できるようになっている。そのため、すべての人が表現者としての特性を増大させるため、表現者の立場からの研究を目指している。特に、コンテントの制作過程から流通、鑑賞のすべてをデジタル技術で行う総合的な制作システムの研究を集中的に行うとともに、その技術の応用研究を行うために定常的に実際の制作プロジェクトと協力関係を結びたいと考えている。研究成果を論文などで発表するだけでなく、実際の作品に使ってもらうことによって、作品という形式でも発表していくことにしている。また、わが国のプロジェクトだけでなく、海外のプロジェクトも対象にする予定であるし、この分野の研究が遅れていたこともあって、海外の研究機関とも連携し、共同研究が行える体制をとりたいと思っている。2003年には『セル・アニメーションの制作工程の記録』を制作したが、デジタル化で消えていくコンテント制作の手法を映像を残す作業も続けていきたいと考えている。
教員からのメッセージ
 「新しい酒を古い皮袋に入れる」という言葉がありますが、メディア環境学は、新しい酒を新しい皮袋に入れる試みです。無から有を作り出すために、やるべきことが多すぎで眩暈がしそうですが、それだけチャレンジングです。
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