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森田 剛 もりた たけし/准教授/環境系
人間環境学専攻/環境情報マイクロシステム分野/強誘電体応用デバイス
http://www.ems.k.u-tokyo.ac.jp/

略歴
1994年3月 東京大学工学部精密機械工学科卒業
1996年3月 東京大学大学院工学系研究科精密機械工学修士課程修了
1999年3月 東京大学大学院工学系研究科精密機械工学博士課程修了(博士(工学))
1999年3月 理化学研究所基礎科学特別研究員
2001年5月 スイス連邦工学大学(EPFL)博士研究員
2002年7月 東北大学電気通信研究所助手
2005年6月より現職.
教育活動
大学院工学系研究科:人間環境メカトロニクス
大学院工学系研究科:情報マイクロシステム創成学
工学部システム創成学科:プログラミング基礎C
研究活動
強誘電体材料は形状変化したり(圧電性)、温度センサになったり(焦電性)、屈折率が変化する(非線形光学特性)等、様々な機能性を有している面白い材料です。今までは、特に圧電材料としての基礎と応用に関する研究を行ってきおり、特に水熱合成法という低温合成が可能なプロセスに注目して、世界最小直径のマイクロ超音波モータへ応用に成功しています。また、このプロセスによって得られる単結晶薄膜は、いままでにない超高品質化が可能であることを世界に先駆けて実証し、東北大学長教授と共に、超高密度強誘電体記録媒体として応用研究しました。
また、この薄膜の特性から、形状記憶という新しい原理・機能を創成し、形状記憶圧電アクチュエータとして研究しています。消費電力が小さく、簡単な電源回路で駆動が可能なこのアクチュエータは、MEMSデバイスに有効であると期待されています。また、この原理を用いることで、メモリ機能を有する光スイッチや、スイッチ機能を有するフィルタなどにも応用研究しています。
 また、環境にやさしい強誘電体材料として、水熱合成法を用いた非鉛強誘電体材料の研究も行っています。従来、極めて困難であった非鉛材料を、簡便に安価に製作が可能になってきました。将来は自動車用ヘッドランプ駆動用の圧電トランスに応用していきたいと考えています。

形状記憶圧電アクチュエータ
形状記憶圧電アクチュエータ
[文献]
1) T. Morita: Miniature piezoelectric motors, Sensors and Actuators, vol. 103-3, pp.291-300 (2003)
2) T. Morita and Y. Cho: A hydrothermally deposited epitaxial lead titanate thin film on strontium ruthenium oxide bottom electrode, Appl. Phys. Lett., vol. 58-12, pp.2331-2333 (2004)
3) T. Morita and Y. Cho: Polarization reversal anti-parallel to the applied electric field observed using a scanning nonlinear dielectric microscopy, Appl. Phys. Lett., vol.84-2, pp. 257-259 (2004)
4) T. Morita and Y. Cho: Piezoelectric property of an epitaxial lead titanate thin film deposited by the hydrothermal method, Appl. Phys. Lett., vol. 88-13, no. 112908 (2006)
5) T. Morita, Y. Kadota and H. Hosaka, Shape memory piezoelectric actuator, Appl. Phys. Lett., vol. 90-8, No. 082909 (2007)

その他
精密工学会、応用物理学会、電気情報通信学会、IEEE各会員。
精密工学会編集委員。
平成11 年度 総合学術奨励会石井学術奨励賞
平成12 年度 ファナックFA ロボット財団奨励賞
平成13年度 電気学会優秀論文発表賞 (D部門)
平成16 年度 応用物理学会講演奨励賞
平成18 年度 超音波シンポジウム奨励賞
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将来計画
人工物や自然物のあらゆる構造物に、知的マイクロメカトロニクスを組み込み、安全で豊かな社会生活を実現することを目指して研究を行っています。このシステムには、超小型メカトロニクス、超高速光通信、超高密度データストレージといった高機能マイクロデバイスのブレークスルーが必要です。エネルギー密度が高く、シンプルな構造、高い電気機械変換、超高速応答が可能な強誘電体材料に注目し、新たなデバイスを創成しています。具体的には、形状記憶圧電アクチュエータや屈折率記憶光スイッチ、環境にやさしい強誘電体を開発し、それらを融合させていきたいと考えています。
教員からのメッセージ
研究活動は本当に面白いものです。学会発表などで多くの経験が得られるでしょうし、苦難を乗り越えることで自分自身が成長することが実感できると思います。はじめは誰もが初心者です。是非、一緒に頑張っていきましょう。
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