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柴崎 亮介 しばさき りょうすけ/教授/環境学研究系
社会文化環境学専攻/空間情報科学研究センター/空間情報(センシング、シミュレーション&サービス)
http://shiba.iis.u-tokyo.ac.jp/index.html

略歴
1980年3月東京大学工学部土木工学科卒業
1982年3月東京大学大学院工学系研究科土木工学修士課程修了
1982-1988年: 建設省土木研究所 研究員
1988-1991年: 東京大学工学部助教授
1991-1998年: 東京大学生産技術研究所助教授
1998年-現在: 東京大学空間情報科学研究センター教授
1998年-現在: 東京大学生産技術研究所教授(兼任)
2005年-現在: 東京大学空間情報科学研究センター センター長
教育活動
大学院:空間情報構築法、空間情報システム演習、地理情報システム(工学系研究科社会基盤学専攻)
工学部社会基盤学科:空間情報学II
中央大学大学院防災・危機管理工学副専攻:危機管理の数理・情報処理
研究活動
・都市空間の3次元マッピング(1988年から現在)
衛星、航空機、車輌、台車からハンドヘルドまでさまざまなプラットフォームを対象にCCD画像センサ、レーザセンサなどの統合システムを開発、3次元都市空間の形状や建物変化などを自動的にマッピングします。

・人やモノなどの移動・振る舞いの計測・モニタリング(1998年から現在)
都市の中を動き回る車輌や人をレーザスキャナ、CCD画像センサ、携帯測位システム、データ統合手法などを駆使してリアルタイムにマッピングし、都市の動態を視覚化します。

・人間の行動文脈のモデリングとコンテクストアウェアサービスへの利用(2000年から現在)
人の行動をセンシング技術により把握しその文脈をモデルに基づいて推定することで、次に何が必要かを先読みしてサービスを提供する手法とシステムを研究しています。


散策行動における行動文脈
散策行動における行動文脈


・個人情報を自分で管理し、役に立てる「自分情報プラットフォーム」(2002年から現在)
利用者の行動文脈を読んでより良いサービスを提供するためにamazonやgoogleなどさまざまな企業や組織が個人情報(活動履歴、購買履歴など)の収集合戦を繰り広げています。しかしこうした個人情報の収集や利用者の反発を引き起こしかねませんし、収集できる情報には大きな限界があります。究極のパーソナルサービスを実現するためには利用者に自分の情報を体系的に収集・蓄積してもらうことが一番有効です。そのため自分の情報は自分で管理し、自分のために使う「自分情報プラットフォーム」の概念を提唱し、日常行動から得られるさまざまな情報(レシート、PASMOの乗車記録、スケジュールなど)を自然に取り込める標準インタフェースの定義や「究極の先読みサービス」の探求などを、さまざまな企業と一緒に進めています。


自分情報プラットフォームの概念
自分情報プラットフォームの概念


・デジタルランドスケープモデリング(1991年から現在)
人間や社会の決定が環境にどのように影響を与え、環境が人間や社会のどのように影響をフィードバックするのか、地球温暖化のような大きな環境変化の中で地域の「ランドスケープ」(都市形態や土地利用、人の活動パターンなど)がどのように適応、変容していくのかを、人間行動のマイクロシミュレーションや社会経済モデル、技術モデルなどを組み合わせることで、シミュレーションを通じて明らかにしていきます。


世界の作付体系と衛星画像分析
世界の作付体系と衛星画像分析


・ミクロな空間データを利用した都市解析(2004年から現在)
電話帳、住宅地図、口コミ情報、ブログ情報などを自動的に統合し、ネット上を流通するさまざまなデジタル情報から都市の過去・現在を描き出すのと同時に、そうした多様な情報を解析・マイニングする手法を考案して見えない構造を「見える化」し、将来の姿などを考察します。


タウンページ・住宅地図からの都市活動変容マップ
タウンページ・住宅地図からの都市活動変容マップ


・空間情報の共有と統合環境の構築(2002年から現在)
情報は必ずある特定の「文脈」の中に存在しています。つまり情報の意味を理解するには必ず特定の背景知識を必要とすることです。背景知識との関連無しに情報だけを流通/共有しようとしても上手く行きません。背景知識は「オントロジー(Ontology)」と呼ばれますがこれを情報に上手く添付することで情報、特に地理空間情報の共有や流通、統合化を支援する方法を探ります。特に地球観測データの共有を目的に、各分野の用語や分類体系の定義といったオントロジー情報を収集・比較・利用する環境の構築などを研究中です。


地球観測データ共有のためのオントロジー
地球観測データ共有のためのオントロジー


・空間データ基盤の構築・維持・利用(1992年から現在)
情報の流通や統合を促進し、情報洪水の中から新たな知識、価値を生成することを支援する社会インフラとして「いつでもどこでも誰でも位置・場所情報を得ることができる」環境と「位置・場所情報を添付してさまざまな情報を生成・発信・収集・分析・表現できる」環境を「空間データ基盤」と呼んで社会インフラとして位置づけ、その計画・設計原理、制度的枠組み、実現体制と方法を実証的に研究しています。
[文献]
1)柴崎研究室ホームページ http://shiba.iis.u-tokyo.ac.jp/research/index.html
その他
ISO/TC211(地理空間情報)における国際標準化活動、全球地球観測システム(GEOSS)におけるデータの相互運用性の改善活動、GIS学会などの学会活動、地理空間情報活用推進基本法など政策提言や社会的・制度的フレームワークの実現活動等、社会との関わりを積極的に求めています。
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将来計画
情報がますます重要になっていく中で、情報そのものや情報技術を人間や社会により有効に役立てるためには、人の行動やその背景にある意図、人の感じ方や行動変容のメカニズム、人々が情報から何をどう抽出するのか、背景知識との関連など、人・情報・社会の関連を理解し、その中にいかにセンシング技術、シミュレーション技術、情報サービス生成技術を活かしていくかを研究する必要があります。具体的な成果を提示しながら社会を動かす努力を続けていきます。
教員からのメッセージ
自分の好きなことを仕事として実現することが、オリジナルな自分だけの社会への貢献につながり、結果として自分の満足、幸福にもつながると思います。このポジティブフィードバックループを一緒にスタートさせましょう。
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