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三尾 典克 みお のりかつ/准教授/基盤科学研究系
物質系専攻/物性・光科学講座/量子光科学分野
http://hagi.k.u-tokyo.ac.jp/

略歴
1982年3月 東京大学 理学部 物理学科卒
1987年3月 東京大学大学院 理学系研究科 博士課程修了、理学博士
1987年4月 通産省 工業技術院 計量研究所 研究員
1988年4月 東京大学 理学部 助手
1994年5月 東京大学 工学部 助教授
1995年4月 東京大学大学院 工学研究科 助教授
1999年4月 東京大学大学院 新領域創成科学研究科 助教授
教育活動
大学院 講義
● 物質科学概論V
● 物理計測法特論
工学部 講義
● 変形体の力学
東京理科大学理工学部物理学科(非常勤講師)
● 物理計測
研究活動
 レーザー干渉計により、きわめて高感度な計測法を開発し、基礎物理学の実験への応用を行ってきた。重力は物質を選ばないという等価原理の検証[1]、光共振器を用いた超高感度振動検出器の研究[2,3]、巨大な干渉計を用いた重力波検出器の開発[4]が主な仕事である。また、微弱な力を測定する際に問題となる機械振動子系の熱揺らぎの研究も行っている[5]。特にこれから力を入れていきたいと考えているのは、レーザー干渉計を使った検出器の光源となる、高出力で安定度の高いレーザーの開発である。産業用にはすでに出力が1 kWに及ぶものが開発されているが、干渉計に使えるレーザーとはまったく別物である。現在、干渉計用として10 Wクラスのレーザーが実用化されているのが、将来の干渉計ではこれをさらにパワーアップして100 Wに達するものが必要とされていたので、我々の研究室で開発に成功した[6]。
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Figure: 100Wの出力を持つ単一周波数レーザー
[文献]
1) "Test of a Composition-Dependent Force by a Free-Fall Interferometer," K. Kuroda and N. Mio: Phys. Rev. Lett. Vol.62, No.17 (1989) 1941-1944.
2) "Vibration Transducer Using an Ultrashort Fabry-Perot Cavity," N. Mio and K. Tsubono: Appl. Opt. 34 (1994) 186-189.
3) "Vibration Transducer Using an Optical Cavity Comprising Birefringent Mirrors" N. Mio, T. Yuzawa and S. Moriwaki: Appl. Opt. Vol.37 (1998) 166-169.
4) 「干渉計型重力波検出器」 三尾典克: 光学 31 (2002) 293-295.
5) "Wide-band measurement of mechanical thermal noise using a laser interferometer," M. Kajima, N. Kusumi, S. Moriwaki and N. Mio: Phys. Lett. A 264 (1999) 251-256.
6) "100 W, single-frequency operation of an injection-locked Nd : YAG laser," K. Takeno, T. Ozeki, S. Moriwaki and N. Mio: Opt. Lett. 30 (2005) 2110-2112 .
その他
● 日本物理学会 Journal 編集委員(1995/9〜2000/8)
● 電気学会先端波動干渉計調査専門委員会 幹事(1999年10月)
● 日本光学会 Optics Japan 2000実行委員/プログラム委員(2000年1月〜2000年10月)
● 日本光学会 光学編集委員(2000年4月〜2006年3月)
● 日本光学会 光学編集委員会副委員長(2002年4月〜2004年3月)
● 日本光学会 光学編集委員会委員長(2004年4月〜2006年3月)
● 日本光学会 幹事(2002年4月〜2006年3月)
● 応用物理学会プログラム編集委員(2003年4月〜2005年3月)
● 埼玉県立大宮高等学校学校評議員(2004年4月〜)
● 埼玉県立大宮高等学校スーパーサイエンスハイスクール運営指導委員 (2005年4月〜)
● 埼玉県立川越高等学校スーパーサイエンスハイスクール運営指導委員 (2006年4月〜)
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将来計画
 過去から現在に至るまで研究の根底にあるものは、「計測技術」を極めるということである。その究極が「重力波の直接観測」である。もう、研究がスタートして40年になるが、いまだに達成されていない非常に困難な目標である。これを物理学と工学の接点から追求することが大きなテーマである。また、現在、開発に成功した高出力レーザーの応用研究を立ち上げる予定である。そして、それを利用した新しい計測技術の研究を行っていきたいと考えている。
教員からのメッセージ
 学校は時代に流されてはいけないと考えている。変化の激しい時代だからこそ、変わらぬ真実は何かを見極められる知識と経験が必要なはずで、それを身につけるところが学校であると信じている。新しいものを生み出すためには、「今」だけでは不可能である。「今」を作っている土台をきちんと身につけることが、なによりも大事であると思う。そして、それは自ら求めなければ決して身につかない。そのような気持ちを忘れないで、研究活動に励んでほしい。
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