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武田 展雄 たけだ のぶお/教授/基盤科学研究系
先端エネルギー工学専攻/エネルギー変換システム講座/熱物理工学分野
http://www.smart.k.u-tokyo.ac.jp/

略歴
1977年3月東京大学大学院工学系研究科修士課程(航空学専修)修了
1980年8月フロリダ大学大学院工学系研究科Ph.D.課程修了
1982年3月東京大学大学院工学系研究科博士課程修了日本学術振興会奨励研究員、日本原子力研究所高崎研究所研究員を経て
1984年3月九州大学応用力学研究所助教授
1988年4月東京大学先端科学技術研究センター助教授
1996年4月同国際・産学共同研究センター教授
1998年4月同大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻教授を経て
1999年4月より現職
2007年4月基盤科学研究系長併任
教育活動
大学院:極限材料工学特論、極限環境構造・材料学
工学系研究科航空宇宙工学専攻:複合材料工学特論
工学部:基礎材料力学、弾性力学第一、弾性力学第二
研究活動
 先端複合材料システムの基礎理論の構築、および微視的実験に基づく材料科学・構造設計融合による実用複合材料システムの研究を行っている。複合材料システムの長期耐久性を保証し、将来の航空宇宙システム構造を全複合材料化することを目指している。
対象材料システムは、
(1)軽量、高強度、柔軟性(または高剛性)を生かしたプラスチック基複合材料(PMC)、および
(2)高強度、耐熱性を生かしたセラミック基複合材料(CMC)である。最近は、複合材料構造に光ファイバセンサ、形状記憶合金線・箔を埋め込んだ知的複合材料構造を目指した、構造ヘルスモニタリングに重点を置いた研究に進出し、産業界、海外との共同研究も積極的に進めている。 

研究室構成は、武田教授、水口周助教、西川雅章助教、平野滝子学術支援専門職員、博士2名、修士5名、卒論生3名、企業からの共同研究員数名からなっている。

主な研究テーマは 
(a)複合材料の実験マイクロフラクチャメカニクス:In-situ OM(光学式顕微鏡)、 in-situ SEM(走査型電子顕微鏡)、 in-situ SAM(走査型超音波顕微鏡)による微視的損傷進展の負荷下その場観察をもとに、微視変形・破壊プロセスのモデル化を行い、微視破壊メカニズムを解明する、世界的にも独創性の高い研究テーマ。現在進行中のものは、
(1)先進炭素繊維強化耐熱プラスチック基複合材料(CFRP)積層板の微視損傷進展プロセス、
(2)3次元繊維強化複合材料の実験マイクロメカニクス、
(3)セラミック基複合材料のマイクロメカニクス、
(4)複合材料中超音波伝播特性と微視破壊プロセス評価、など。 

(b)複合材料システムの極限環境特性とその設計:航空宇宙分野で想定される、高温、高歪速度などの各種極限環境下での複合材料システムの特性を実験的に調べるとともに、構造材料システムとしての最適化研究を行っている。たとえば、
(1)CFRPの熱変形・損傷に関する研究、
(2)CFRPの振動減衰特性、
(3)PMCの衝撃破壊特性、など。 

(c)スマート複合材構造システムの設計と応用:複合材料にセンサやアクチュエータを埋め込み、スマート化する基礎研究を精力的に行っている。
(1)光ファイバ埋込知的複合材料システムの設計と性能評価、
(2)CFRPサンドイッチ構造の損傷発生検出・進展知的抑制、
(3)複合材構造のアクティブヘルスモニタリング、
(4)多点FBGセンサシステムによる複合材構造のヘルスモニタリング開発、
(5)LH2/LOX複合材タンクのヘルスモニタリング技術の開発、など。

主な受賞:
(a)米国実験力学学会1984年年間最優秀論文賞(Hetenyi賞)、1985年6月、
(b)日本複合材料学会第5回林賞、1987年5月等。
[文献]
1) N. Takeda et al, “Development of Smart Composite Structures with Small-Diameter Fiber Bragg Grating Sensors for Damage Detection: Quantitative Evaluation of Delamination Length in CFRP Laminates Using Lamb Wave Sensing”, Composites Science and Technology, Vol. 65, 2005. pp. 2575-2587.
2) N. Takeda, Y. Okabe and T. Mizutani,“Damage Detection in Composites Using Optical Fibre Sensors,”Proc. IMechE Part G: J. Aerospace Engineering, Vol. 221, 2007, 497-508.
など、原著論文250編。
その他
日本複合材料学会(会長、英文誌ACM編集委員長、庶務理事など)、日本航空宇宙学会(材料部門委員長、ICAF連絡委員会委員長など)、日本機械学会(機械材料・材料加工部門部門長など)、複合材料界面科学研究会(理事、会長など)、NEDO大学連携型産業科学技術開発制度プロジェクト『知的材料・構造システム』技術専門委員会委員、ヘルスモニタリンググループ長(1998年7月-2003年3月)、(独)JAXA宇宙科学研究本部宇宙工学委員会委員
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将来計画
 先端複合材料構造の安全性、信頼性を保証する構造ヘルスモニタリング技術の研究を産学官国際共同研究として推進する。
教員からのメッセージ
 研究室の特徴は以下の通り。(1) 世界でここでしかやっていない研究が多い。(2)学際的共同研究を行っていること(他研究室、他大学、さらに少し大人の企業の人と仲良くなれる)。(3) 国際研究協力を重視していること(いやでも英語で討論できるようになるはず)。(4) 実験装置に恵まれ、理論・数値解析も併せてできる(マルチ人間になれる)。
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Figure:  新規開発した細径(クラッド径40ミクロン)FBG光ファイバセンサを埋込んだCFRP積層板。世界で初めて開発。
今後の航空宇宙先進複合材構造のヘルスモニタリング技術の鍵を握ると期待される。
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