| 略歴 |
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1972年 岐阜大学工学部工業化学科卒業、1979年 大阪市立大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)、1979年 東亞合成化学工業(株)研究員、1984年 九州大学遺伝情報実験施設助手、1987年 米国スクリプス研究所及びカルフォルニア大学サンディエゴ校研究員、1991年 東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター助教授、1999年 理化学研究所ゲノム科学総合研究センターチームリーダー、2002年 北里大学北里生命科学研究所教授を経て、2006年7月より現職。
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| 教育活動 |
大学院:ゲノム解析技術概論、環境ゲノム情報学 生物情報科学学部教育特別プログラム:ゲノムサイエンス 非常勤講師または客員教授:九州大学、麻布大学、北里大学、法政大学
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| 研究活動 |
環境細菌(叢)のゲノム解析と生命システム解明 元来、細菌は数種〜数万種からなる細菌集団(叢)を形成して自然環境下に生息している。そこには、細菌 細菌 環境間の相互作用などの複雑多様な生命システム(生きるための総合的なしくみ)が存在する。しかし、細菌叢を構成する細菌種の99%以上は実験室で分離培養できず、その実体は明らかでない。そのため、分離培養可能な細菌を対象としたこれまでの研究だけでは、細菌(叢)がその環境下で発揮する本来の生命システムは見えてこない。そこで、この膨大未知な難培養細菌を含む自然環境下の細菌叢の生命システムを明らかにするために、細菌叢ゲノム(メタゲノム)の大規模なシークエンス解析を進めている。本研究室では、次に掲げる研究テーマに取り組んでいる。
1.ヒト常在細菌叢のメタゲノム解析 ヒトの腸内に常在する腸内細菌叢は私たちヒトにもっとも身近な細菌叢であり、ヒトの健康と病気に密接な関係をもつことが古くから知られている。しかしながら、腸内細菌叢のもつ遺伝子組成や生態機能などの詳細はわかっていない。これは、腸内細菌の大部分が、嫌気性菌で分離培養が困難であることが大きな理由である。そこで、細菌叢のゲノム配列を直接決定して、培養、難培養にかかわらず、そこに存在する細菌の遺伝子情報を大量に獲得するメタゲノム解析に取り組んでいる。とくに、メタゲノムデータの情報学的解析では、遺伝子予測、遺伝子機能注釈、オルソログ遺伝子のクラスタリング(COG解析)、外挿法によるCOG及び細菌種数の推定、個人間や他環境間の比較解析等に有用な方法/技術論の開発を進めている。これらを通じて、腸内細菌叢の多様性、個人間や健康と病態間の相違、細菌叢のゲノム動態、分子レベルでの生態機能、細菌叢の形成機構等の解明に取り組んでいる。さらに、腸内細菌叢以外に、口腔、皮膚細菌叢などのヒト常在菌の解明も計画しており、ヒト常在菌叢の生態機能や生命システムの包括的な理解をめざしている。

Figure: ヒト腸内細菌叢のメタゲノム解析
2.個別細菌のゲノム解析 私たちは最新鋭の自動シークエンサー等を活用した大規模ゲノム解析のトータルシステムを構築してきた。この大量解析技術を背景にして、これまでにヒト病原菌、産業有用菌、昆虫の共生細菌、ヒト常在菌など50種類以上の細菌のゲノム配列を決定し、遺伝子発見や比較ゲノム解析などの情報学的解析を駆使して個々細菌のもつ生命システムの解明を行ってきた。今後も、ゲノム研究の基盤であるゲノムシークエンスと情報学的解析技術の開発をさらに展開する。 3.その他のテーマ 特徴的な機能や生態を有する産業有用や自然環境細菌叢のメタゲノム解析も展開する。これらのメタゲノムデータからは、機能性の細菌種に加えて、新たな生物反応系、遺伝子、代謝物等の発見が期待される。
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[文献]
1) Kurokawa K. et al.: Comparative metagenomics revealed commonly
enriched gene sets in human gut microbiomes. DNA Res., 14, 169-181
(2007).
2). Nakabachi A. et al.: The 160-kilobase genome of the bacterial
endosymbiont Carsonella. Science 314, 267 (2006).
3) Itoh T. et al.: Identification of large ancient duplications associated with human gene deserts. Nature Genet. 37, 1041-1043 (2005).
4) Ikeda H. et al.: Complete genome sequence and comparative analysis of the industrial microorganism Streptomyces avermitilis. Nature Biotech., 21, 526-531 (2003).
5) Akman L. et al.: Genome sequence of the endocellular obligate symbiont of tsetse flies, Wigglesworthia glossinidia. Nature Genet., 32, 402-407 (2002).
6) Shigenobu S. et al.: Genome sequence of the endocellular bacterial symbiont of aphids Buchnera sp. APS. Nature, 407, 81-86 (2000).
7) Hattori M. et al.: The DNA sequence of human chromosome 21. Nature, 405, 311-319 (2000).
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| その他 |
所属学会:日本分子生物学会、日本生化学会。 各種活動:日本学術振興会ゲノムテクノロジー第164委員会委員(2006-現在)、日本DNAデータバンク(DDBJ)DNA利用委員会委員(2000-現在)、(独)製品評価技術基盤機構バイオテクノロジー委員会委員(2006-現在)など。
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| 将来計画 |
" これまでは、この生物/細菌はどんなゲノム(遺伝子セット)もっているか?を知ることがおもな興味や目的だったが、今後は、このゲノム(遺伝子セット)をもつと何故その生物/細菌になるのか?を追求する研究を進めたい。 " 「ヒトの健康と病気には、ヒトゲノム(遺伝要因)、病原細菌と常在菌ゲノム(環境要因)の3つのゲノムが関わる」という基本認識のもと研究を展開したい。
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| 教員からのメッセージ |
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科学者は自分の考えを明確に表現し、率直に会話し、真摯に議論することが大切。
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