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高木 健 たかぎ けん/教授/環境系
海洋技術環境学専攻/海洋利用システム学講座/海洋エネルギー、海運GHG削減
http://www.otpe.k.u-tokyo.ac.jp/study_info/hp/takagi/index.html

略歴
1982年3月大阪大学工学部造船学科卒業
1985年4月大阪大学大学院工学研究科造船学専攻後期課程中退
1985年5月大阪大学工学部助手
1989年5月大阪大学工学博士
1994年4月〜1995年3月米国カリフォルニア工科大学客員研究員
1995年12月大阪大学工学部助教授
1998年4月〜1999年1月英国ブリストル大学客員研究員
2008年8月より現職
教育活動
大学院:海洋技術政策学、応用流体力学

研究活動
セイリング式洋上風力発電
世界的な二酸化炭素削減の動きに合わせ我が国でも自然エネルギーの大規模導入が必要になってきているが、風力発電施設などでは既に陸上の適地が限られており、海洋への展開が必要とされている。しかし、例えば我が国の電力需要の20%を風力エネルギーで賄おうとすると、EEZ内に大規模展開をすれば面積的には可能であるが、水深1000m以深の海域への風車設置という問題が浮上する。これに対して我々は、超大型セイリング式の洋上風力発電システムを提案している。このシステムは従来の浮体にない様々な革新的なコンセプト、すなわちセイリング式位置保持システムや構造軽量化のための荒天退避システムなど有する。また、エネルギー利得を基にした総合評価法についても研究している。これらは、将来海洋エネルギーを我が国の基幹エネルギー産業へと発展させる政策に関わる大切な要素技術の研究と位置づけられる。


海運CO2削減に資する政策評価指標
世界の国際海運が1年間に排出するGHGの量はドイツ1国の排出量と同程度といわれている。この大量のGHG排出を削減するためには燃費性能の良い船舶を導入しなければならない。しかし、実海域で波風を受けながら走る船舶の場合、風波の影響を正確に見積もることが技術的に困難であったため燃費性能を的確に表す国際指標が無いのが現状である。我々は実海域での船舶の燃費性能推定におけるいくつかの技術的な問題点を解決し、燃費性能評価の精度向上を試みている。さらに、それらを基にした政策評価指標を日本発の国際指標にするべく努力をしている。
[文献]
1)木下 健、高木 健、寺尾 裕、井上憲一、田中 進、小林顕健太郎、山田通政、高橋雅博、植弘崇詞、内山政弘、江嵜宏至、佐藤増穂、岡村秀夫:環境負荷の小さい基幹エネルギーとしての帆走型洋上発電、日本船舶海洋工学会論文集、第1号、pp.43-53, (2005).
2) Takagi, K., Noguchi, J. and Kinoshita, T. Hydroelastic Motions and Drift Forces of Very Large Mobile Offshore Structure in Waves, Int. J. of Offshore and Polar Engineering, Vol.15, No.3, pp.183-188, (2005).
3)Takagi, K. and Noguchi, J. : A pFFT-FE coupling for hydroelastic analysis of floating flexible structures in waves, Applied Ocean Research, Vol.28, pp.223-233, (2006).
4) 藤原敏文, 二村 正, 南佳成, 佐々木紀幸, 高木健 : 長水槽での大型コンテナ船の風・波併存下自由航走模型試験, 日本船舶海洋工学会論文集、Vol.8, (2008).
その他
日本船舶海洋工学会、Techno-Ocean Network、IEEE、MTS、ISOPE各会員。

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将来計画
本研究室では、海洋を利用して人類の抱える大きな問題を解決するための技術開発とそれに係る技術政策の提言をしていきたいと考えている。そのために、いくつかの技術開発プロジェクトを実施し、そこで鍵となる海洋技術の見極めと解決の方向性を探っている。今後は海底の鉱物資源開発で必要なROV技術にも研究対象を広げるとともに、海洋技術を俯瞰的に眺め体系的な政策提言を行える体制を確立したいと考えている。
教員からのメッセージ
我々は海洋を賢く利用して人類の抱える大きな問題を少しずつでも解決しようと努力しています。次代を担う学生諸君も我々と共に全力で問題解決に挑んでもらいたいと願っています。
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