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佐藤 克文 さとう かつふみ/教授/環境学研究系
自然環境学専攻/海洋環境学コース/海洋生命環境学分野
http://www.fishecol.aori.u-tokyo.ac.jp/sato/

略歴
1990年3月京都大学農学部水産学科卒業
1992年3月京都大学大学院農学研究科水産学専攻修士課程修了
1995年5月京都大学大学院農学研究科水産学専攻博士課程修了(農学博士)
1995年5月京都大学研修員
1995年7月日本学術振興会特別研究員(国立極地研究所)
1997年8月国立極地研究所助手
2004年3月東京大学大気海洋研究所国際沿岸海洋研究センター准教授
2014年1月東京大学大気海洋研究所海洋生命科学部門行動生態計測分野教授(現職)
教育活動
大学院:海洋環境臨海実習I, II, 海洋環境臨海特別実習I, II, III
農学生命科学研究科:海洋生物学
研究活動
バイオロギング研究:
 動物搭載型の小型記録計を用いて,水生動物の行動を調べている.この手法は,1980年代から海洋動物に用いられるようになり,初期段階から各種記録計の開発と,それを用いた野外調査を行ってきた.1996年には加速度データロガーをキングペンギンに取り付け,世界で初めて野外環境下において水生動物から加速度時系列データをとることに成功した.その結果,ペンギンたちは海の深いところから浮上してくる際,体内に蓄積した空気による浮力を用いて,受動的に水面まで到達していることがわかった (文献1).
 その後,同じ加速度データロガーをウェッデルアザラシに取り付けてデータを得たところ,アザラシは空気をはき出してから潜水をするため,300m近い深度まで鰭を動かすことなく落ちていくように潜っていくことがわかった (文献2).
 大学院時代はウミガメの体温について調べ,彼らの体温が環境水温よりもいくらか高く一定に維持されていることを見つけた (文献3).2004年からは岩手県大槌町にある国際沿岸海洋研究センターに所属して研究を続けているが,最近付近の定置網にウミガメ亜成体が頻繁に捕獲されることが判明し,再びデータロガーを用いたウミガメ行動学を再開した.
 最近,データロガーを取り付ける対象動物が魚類から哺乳類にまでおよび,比較行動学を行っている.加速度データロガーからそれぞれの動物の遊泳速度と鰭を動かす頻度を調べたところ,体重0.5kgの海鳥から30tのマッコウクジラまで,1-2m/sの速度で遊泳し,鰭を動かす頻度が体重の-0.29乗に比例することを発見した (文献4).すべての水生動物を貫く一般法則を見つけるべく研究を行っている.
[文献]
1)Sato et al. J.Exp.Biol., 205, 1189-1197, 2002.
2)Sato et al. J.Exp.Biol., 206, 1461-1470, 2003.
3) Sato et al. Mar. Biol. 123, 197-205, 1995.
4) Sato et al. Proc. Roy. Soc. Lond. B., 274, 471-477, 2007.
その他
日本水産学会,日本動物行動学会,日本生態学会,日本ウミガメ協議会各会員。
バイオロギング研究会幹事(2005〜現在)。
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将来計画
舞台は世界中の海,対象はあらゆる動物.とにかくおもしろい研究をしていきたいと思っています.
教員からのメッセージ
求む男女.ケータイ圏外,わずかな報酬,極貧.失敗の日々.絶えざるプレッシャー,就職の保証なし.ただし,成功の暁には知的興奮を得る.
ダーウィンもニュートンも田舎にこもって偉大な発見をしました.岩手県の大槌町で研究三昧の大学院生活を送ろう.
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