spacer


藤本 博志 ふじもと ひろし/准教授/基盤科学研究系
先端エネルギー工学専攻/システム電磁エネルギー講座/ナノスケールサーボ,電気自動車制御,運動制御
http://fujilab.k.u-tokyo.ac.jp/

略歴
2001年3月東京大学大学院工学系研究科電気工学専攻博士課程修了・博士(工学)
2001年4月長岡技術科学大学工学部電気系助手
2002年8月〜2003年8月米国Purdue大学客員研究員
2004年4月横浜国立大学 大学院工学研究院 電気電子と数理情報分野 講師
2005年4月横浜国立大学 大学院工学研究院 電気電子と数理情報分野 助教授
2007年4月横浜国立大学 大学院工学研究院 電気電子と数理情報分野 准教授
2010年4月より現職(東京大学 大学院新領域創成科学研究科 准教授)
教育活動
大学院:先端モーションコントロール応用,制御システム論(英語による講義)
工学部電気工学科:電気自動車工学
横浜国立大学:ディジタルコントロール
研究活動
ナノスケールサーボ制御:
 原子間力顕微鏡(AFM)とはナノスケールの針とフィードバック技術により物体表面を測定する装置ですが,その高速高精度化の研究を行っています。従来数分間かかっていた測定を数10倍高速化する理論を開発し,2009年には製品適用され,新聞などで報道されました。今後は,サブナノスケール・原子レベルの高性能制御の夢を実現させ,医療や材料分野へのナノスケールサーボ技術の貢献に挑戦します。
 また,史上最も精密な機械と呼ばれる露光装置(ステッパ・スキャナ)の先行研究として,産業界に先駆け世界最高性能の多自由度ナノステージを製作し,その制御系の研究開発を行います。
 さらに,次世代ハードディスク装置(HDD)のナノスケールサーボ技術の研究を展開しており,今後は新原理のストレージにも挑戦します。


原子間力顕微鏡(AFM)
原子間力顕微鏡(AFM)


多自由度ナノステージ
多自由度ナノステージ


電気自動車の運動制御:
 近年,環境・エネルギー問題の対策としてプラグインハイブリッド車や電気自動車が注目されていますが,我々の視点はその先の「制御技術」にあります。モータの制御応答はエンジンよりも100倍程度速いことから,高速なフィードバック制御をかけることができ,例えば雪道のような低μ路でも安定に走行する自動車を作る事ができます。また電流値から路面状態を正確に推定することも可能。究極的な制御性能を追求するために,4輪にインホイールモータや横力センサ,アクティブ4輪操舵システムを搭載した世界で唯一の電気自動車を国の支援を受けて開発し,その成果はNHKの科学番組でも紹介されるなど,注目を集めています。最近は,最適な制駆動力配分・操舵制御や回生ブレーキ制御による航続距離延長制御システム(RECS)の研究開発を開始。安全でエコな次世代の電気自動車の研究を一緒に取り組みませんか?今年度は堀研と合同のガレージが完成し,新車両の開発計画があります。自動車メーカとの共同研究によるテストコースでの制御実験もあり。


4輪にダイレクトドライブインホイールモータを搭載した電気自動車
4輪にダイレクトドライブインホイールモータを搭載した電気自動車


[文献]
1)Kazuaki Saiki, Atsushi Hara, Koichi Sakata, and Hiroshi Fujimoto, "A Study on High-Speed and High-Precision Tracking Control of Large-Scale Stage Using Perfect Tracking Control Method Based on Multirate Feedforward Control"", IEEE Trans. on Industrial Electronics, vol.57, no.4, pp. 1393--1400, 2010
2) Hiroshi Fujimoto, "RRO Compensation of Hard Disk Drives with Multirate Repetitive Perfect Tracking Control", IEEE Trans. Industrial Electronics, vol. 56, no. 10, pp. 3825--3831, 2009
3)Hiroshi Fujimoto, "Short-Span Seeking Control of Hard Disk Drives with Multirate Vibration Suppression PTC", IEEJ Transactions on Electrical and Electronic Engineering, vol. 4, No. 2, pp. 184--191, 2009
4)Hiroshi Fujimoto, Bin Yao, "Multirate Adaptive Robust Control for Discrete-time Non-minimum Phase Systems and Application to Linear Motors", IEEE/ASME Trans. Mechatronics , vol. 10, no. 4, pp. 371-377, 2005

1) 山内雄哉, 藤本博志, "電気自動車におけるヨーモーメントオブザーバとラテラルフォースオブザーバを用いた車両姿勢制御法", 電気学会論文誌D, vol.130, no. 8,pp.939-944, 2010
2) Kiyoshi Fujii, Hiroshi Fujimoto, Makoto Kamachi, Hiroaki Yoshida "Experimental verification of traction control for electric vehicle based on slip ratio estimation without vehicle speed detection", JSAE Review of Automotive Engineers, vol. 29, pp. 369--372, 2008
3) Hiroshi Fujimoto, Akio Tsumasaka, Toshihiko Noguchi, "Vehicle Stability Control of Small Electric Vehicle on Snowy Road", JSAE Review of Automotive Engineers, vol. 27, no. 2, pp.279-286, 2006
その他
電気学会,IEEE,自動車技術会,計測自動制御学会,日本ロボット学会の会員。
IEEE/ASME Transactions on MechatronicsのTechnical Editor,
IEEE Industrial Electronics MagazineのAssociate Editor 等。
spacer
将来計画
本研究室は2004年に他大学で誕生しましたが,藤本の東京大学での着任に伴い,2010年4月に東大で始動した新しい研究室です。堀研究室とは一体運営をし,かなりの大所帯で活動をしており,来年度以降もますます発展します。
研究の将来計画については,「研究活動」の項をご参照ください。
教員からのメッセージ

・当然ですが,研究室は学生のためにあります。学生が主役の元気の良い研究室にしたいと思っています。研究の楽しさを教え,やる気のある学生をどんどんサポートします。ご質問は藤本にメールを下さい。見学希望も大歓迎。

・研究立ち上げ時期は週に数回の勉強会を実施し,それ以降は毎週の個別打ち合わせと研究室発表会で議論を進めます。修士学生以上は,殆ど全員が国際会議で発表をしています。電機系企業や自動車メーカ, 国内外の他大学との交流も多々あり。共同研究で,国内企業や海外大学に数週間滞在して実験する機会もあり。普通では絶対に見られないトップ企業や海外大学の最先端研究現場での共同研究の経験は,学生を一流の研究者に成長させます。

・研究テーマとしては上記以外にも,NC工作機械のサーボ,マルチレートPWMという研究室独自の方式によるインバータとPMモータの高性能制御,自然エネルギー利用のための電力系統連携制御,ロボットやヘリコプタのビジュアルサーボなど,制御関連であれば何でもやります。キーは「豊富になった計算機パワーをいかに有効利用し高い制御性能を得るか?」という命題にあり。プログラムだけの研究ではなく実際にものを動かしたいという意欲的な方,充実した研究生活を楽しみたい方,来たれ!



top