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大森 博雄 おおもり ひろお/教授/環境学研究系
環境学専攻/自然環境学講座/自然環境構造学分野

略歴
1968年東京大学理学部地学科地理学課程卒業、1974年東京大学大学院理学系研究科地理学専攻博士課程単位取得退学し、日本学術振興会奨励研究員、東京大学理学部助手、講師、助教授、理学系研究科教授を経て、1999年4月より現職。理学博士(東京大学)
教育活動
学部:(理学部)地図学及び実習、自然地理学実習、地理学野外実習、地理学野外調査、自然地理学野外実習(教養学部)地域生態学
大学院:(新領域)環境計測論、環境動態学演習(理学系)地球惑星科学論文講読I、地球惑星科学コロキュウムI、地形進化学
研究活動
大学院理学系研究科在学中は、地形発達史、斜面崩壊、地殻変動による隆起と河川による侵蝕によってできる山地形成過程の研究を行った。理学部・大学院理学系研究科に在職中は、河川地形、崩壊地形、山地形成論を主なテーマとして研究を行うとともに、オーストラリア、アルゼンチン、中国黄土高原の沙漠化・緑化問題や気候変動に伴う植生変化・地形変化の研究を行った。新領域創成科学研究科環境学専攻に移籍してからは、上記の研究を継続するとともに、都市化地域の河川水質の形成過程、土地利用変化と流域環境変化の研究を行っている。
[文献]
自然環境に関する著書には、「水は地球の命づな」(1993,岩波書店)、「日本の川」(1986,1995,共著、岩波書店)、「環境と生態」(1990,共著、古今書院)、「新訂オセアニア」(1991,共著、大明堂)、「環境変動と地球砂漠化」(1991,共著、朝倉書店)、「沙漠化」(2000,『環境ハンドブック』、産業環境管理協会)などがある。The Australia-Japan FoundationからSouthern Cross Prize 授与(1986年)。
その他
主な所属学会は日本地理学会、日本第四紀学会、日本地形学連合、沙漠学会、東京地学協会などで、理事、評議員や委員会委員長・主幹を、理科年表編集委員、科学技術庁の研究評価委員、建設省国土地理院の外部評価委員などつとめた。
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将来計画
自然環境構造学分野では、「地球温暖化に対する地生態系の応答に関する実験的研究」、「沙漠化プロセスの解明と沙漠化対策」、「気候変動と植生変化」、「河川水質と土地利用の関係」、「気候変動と地形変化」、「活断層と地震災害」などの研究の推進を計画している。また、柏キャンパスでは、大型環境制御実験装置(バイオーム)を設置し、気候・土壌・植生の相互作用、気圏・地圏・水圏・生物圏を巡る物質・エネルギー循環の定量的研究を行いたいと考えている。
教員からのメッセージ
私は、「環境」とは「人類・人間の生存・生活条件」と考えています。理学で行う自然の研究は「自然学」で自然の構成する事象の性格や動態、変動を明らかにしようとします。自然はあるがままで、「良し悪し」はありません。環境学で行う自然の研究は「自然環境学」で、そこでは「自然と人間の関係、自然が人間に与える影響、人間が自然に与える影響」の性格や動態、変動が研究されます。人間の生存・生活にとってどうなのかという観点で自然を見ますから、「(生存・生活にとって)良いか悪いか」の判断が生まれます。自然学では、ある自然を「良し悪し」と評価できません(しません)が、自然環境学ではある自然を「良し悪し」と評価します(評価する事が要求されます)。この点が理学と自然環境学との基本的な違いと考えます。
大学院(研究者・専門職の人材養成)ですので、大学院に入学した後、どのような課題に取り組もうとしているか、興味(研究課題)を適度に絞りこみ、それに関係する周辺分野の研究を平行して学ぶことを希望しています。なお、global scaleの課題を念頭に置きながら、研究することを期待します。
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