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鈴木 英之 すずき ひでゆき/教授/環境学研究系
海洋技術環境学専攻/海洋利用システム学講座/海洋の資源・エネルギー利用と環境保全
http://www.orca.k.u-tokyo.ac.jp/SuzukiLab/Home.html

略歴
1982年3月東京大学工学部船舶工学科卒業
1984年3月東京大学大学院工学系研究科船舶工学修士課程修了
1987年3月東京大学大学院工学系研究科船舶工学博士課程修了(工学博士)
1987年4月東京大学工学部講師
1988年9月〜1989年8月カリフォルニア大学バークレー校客員研究員
1991年3月東京大学工学部助教授
2003年4月東京大学大学院工学系研究科教授
2008年4月より現職
教育活動
【大学院】海洋構造・材料、海洋開発システム論、環境調和システム設計
【工学部システム創成学科環境エネルギーコース】基礎プロジェクト2、応用プロジェクト、環境エネルギーシステム工学
【教養学部】持続可能社会実現のための海洋利用:食糧・資源・エネルギー、エネルギー問題・地球環境問題を考える
研究活動

再生可能エネルギー利用システムに関する研究(2003年〜現在)
海洋の再生可能エネルギーの資源量は膨大である。近い将来利用が望まれる風力エネルギーについては、日本の沿岸域に限ってもわが国の電力供給のかなりの部分を担えるポテンシャルを有している。地球環境問題やエネルギー問題解決への貢献を目指して、浮体式風車の開発に取り組み、東大がこの分野において日本をリードしていることに貢献している(文献1)。同様の観点から、海流・潮流発電システムの研究に取り組んでいる。

海洋資源利用・地球環境保全技術に関する研究(1984年〜現在)
地球環境問題の解決や資源エネルギーの開発に関して、メタンハイドレート開発生産システム、海洋におけるCO2の物理固定、生物固定のシステム立案に取り組んでいる。地球環境問題や資源エネルギー問題に関するこれらのシステムでは、海中にアクセスする細長な水中線状構造物が用いられる。応答解析法の開発を行うとともに、応答特性の異方性に起因する軸方向振動とたわみ振動の連成応答を解明し、さらに渦励振によるたわみ振動の解析法の開発に取り組んでいる(文献2)。これらの成果はわが国の地球深部探査船「ちきゅう」の掘削システムの開発に生かされている。また、海外の石油会社、大学との共同研究を通じて大水深石油開発にも生かされている。

海洋構造物のアクティブ制御(1987年〜現在)
海洋資源利用・地球環境保全に関して海中・海底に設置される構造物は、遠隔操作により位置決めされ、海底上に据え付けられて稼働する。構造物の動的弾性応答を制御しつつ、外乱中で柔軟構造物を設置する学習制御法、稼働率向上のための弾性応答制御法の研究を行っている(文献3)。

海洋空間利用のための超大型浮体構造物(1990年〜現在)
海上空港、発電所、物流基地など人間活動を洋上に展開するために超大型浮体構造物の利用が検討されている。超大型浮体は、巨視的には非常に薄い構造物であり、顕著な流力弾性応答を示す。設計に利用できる効率的な流力弾性応答解析法の開発と模型実験による検証、応答特性を支配するパラメータの抽出とこれに基づく設計法の開発を行っている。さらに設計に関して、目標安全性について研究を行っている(文献4, 5)。
[文献]
1)鈴木英之、芦田哲郎、榎本一夫、矢後清和, 段烽軍 :"スパー型浮体式洋上風車の最適化に関する研究", 海洋開発論文集, Vol.21、2005, pp.1047-1052.
2)手島智博、鈴木英之、佐藤徹:"CFD流体力チャートに基づく曳航パイプの時間発展的VIV応答解析", マリンエンジニアリング学会会誌, 第41巻2号(2006年3月号), pp. 152-157.
3)Suzuki,H., Qi,T. and Watanabe,K. :"Learning Tracking Controller under Unknown Disturbances for the Installation of Rigid and Flexible Structures", J. of Marine Science and Technology, Vol.4, No.4, 1999, pp.187-199.
4)Suzuki,H. :"Overview of Mega-float : Concept, Design Criteria and Analysis and Design", J. of Marine Structure, Vol.18, No.2, Pages 111-132, 2005.
5)Suzuki,H. :"Safety Target of Very Large Floating Structure Used for Floating Airport", J. of Marine Structure, Vol.14, No.1-2, 2001, pp.103-113.
その他
日本船舶海洋工学会、日本沿岸域学会、自動制御学会、ASME、ISOPE各会員。
ASME OOAE部門理事(2008〜)、ISSC Specialist Task Committee VLFS委員長(2003〜2006)、Ocean Engineering Journal Associate Editor(2006〜)、Journal of Marine Science and Technology Deputy Editor(2001〜2005)
日本船舶海洋工学会 海洋工学研究委員会委員長(2006〜)
日本船舶技術研究協会 天然ガスハイドレード(NGH)輸送船の研究開発プロジェクト委員会 委員長(2006〜)等。
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将来計画
人類が持続的可能な社会を構築するために解決しなければならない課題は多いが、その一つに資源エネルギー問題がある。再生可能エネルギー、生物、鉱物、炭化水素資源など海洋は多くのチャンスを与えてくれる。海洋の恩恵を人類が享受できるよう技術の面から貢献できる内容は多い。わが国発の技術でこれらの問題解決に取り組みたいと考えている。
教員からのメッセージ
次の世代を担う人材である学生諸君には、若い時に妥協せずに究明したり、粘り強く、あきらめずに何かを構築するという経験を持って欲しいと思っています。

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