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月橋 文孝 つきはし ふみたか/教授/基盤科学研究系
物質系専攻/マテリアル・機能設計学講座/非平衡プロセス学分野
http://moon.k.u-tokyo.ac.jp/tukihasi/

略歴
1977年3月 東京大学工学部金属工学科卒業
1982年3月 東京大学大学院工学系研究科金属工学専門課程博士課程修了(工学博士)
1982年4月 東京大学工学部金属工学科助手
1984年8月〜1986年8月 Carnegie-Mellon 大学Research Associate
1986年10月 東京大学工学部金属工学科講師
1988年1月 東京大学工学部金属工学科助教授
1995年4月 東京大学大学院工学系研究科金属工学専攻助教授
1999年4月 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻教授
教育活動
大学院:物質科学概論Y、環境マテリアル学
工学系研究科:マテリアルリサイクル工学、循環マテリアルデザイン工学
工学部マテリアル工学科:マテリアル熱力学、マテリアル生産プロセス、マテリアル工学自由研究
研究活動
マテリアルの高純度化・精製、マテリアルプロセッシングの開発・創成を目指して研究を行っています。高温における固体−液体−気体間の反応によるマテリアルプロセッシングの物理化学的基礎研究と、それを応用し高機能を持ったマテリアルのプロセス開発が研究分野です。金属および酸化物融体を対象に、非平衡状態でのマテリアルの高純度化のための新しいプロセスや、環境・資源問題を考慮した、リサイクルプロセスの開発を行っています。

マテリアルプロセッシングについての研究テーマは
(1)同位体交換反応を利用した、溶融金属、溶融酸化物−気体間反応の速度論解析
(2)バイオマスエネルギーのマテリアルプロセッシングへの有効利用法の開発
(3)溶融金属の高純度化のための新フラックスの開発
(4)鉄鋼製造プロセスの高機能化のための原料・フラックスの開発
(5)電子機器材料の金属・化合物超微粒子の気相反応法による生成プロセスの開発
とその反応機構の解析
などです。
 環境問題の解決が重要となってくるにしたがい、環境・リサイクルに関連する研究が注目されてきています。環境・リサイクルに関する研究テーマとしては、
(1)リサイクル金属からの有用金属分離・精製のための材料の開発
(2)リサイクルプロセスにおけるオキシハロゲン化物の生成挙動の解析と新プロセスの提案
(3)環境負荷低減のための、有用素材の隠れたマテリアルフローの調査とリサイクル活用技術の開発
などで、環境負荷を小さくするマテリアルプロセッシングの実用化を目指しています。 
 また、実験的に測定の難しいマテリアルの熱力学・動力学的性質の予測に、計算機シミュレーションを応用するため、分子動力学法によるイオン性融体の熱力学的性質の計算機シミュレーション解析などの研究をしています。 
 このように、実験とシミュレーションを組み合わせて、循環型社会に適応した新たなマテリアルプロセッシングの世界の開拓を目指して、研究に取り組んでいます。
[文献]
1) Baokuan Li and Fumitaka Tsukihashi : Effects of Electromagnetic Brake on Vortex Flows in Thin Slab Continuous Casting Mold, ISIJ Int., vol.46 (2006), No.12, pp.1833-1838.
2) Shinya Fukagai, Tasuku Hamano and Fumitaka Tsukihashi : Formation reaction of phosphate compound in multi phase flux at 1573K, ISIJ Int., vol.47 (2007), No.1, pp.187-189.
3) Canguo Wang, Xiaojun Hu, Hiroyuki Matsuura and Fumitaka Tsukihashi : Evaporation Kinetics of the Molten PbCl2-ZnCl2 System from 973 to 1073K, ISIJ Int., vol.47 (2007), No.3, pp.370-376.
4) Yang Cui, Hiroyuki Matsuura, Tasuku Hamano and Fumitaka Tsukihashi : Removal and Recycling of Antimony from Liquid Copper by Using CuCl-CaO Fluxes at 1423K, Metal. Material Trans. B, vol.38B (2007)
5) Wang Fang, Baokuan Li and Fumitaka Tsukihashi : Large Eddy simulation on flow structure in centrifugal flow tundish, ISIJ Int., vol.47 (2007), No.4, pp.568-573.
その他
日本鉄鋼協会(理事)、資源・素材学会、日本金属学会、日本セラミクス協会、質量分析学会、Association for Iron and Steel Technology, American Ceramic Society, The Metal Society
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将来計画
 これまでに行ってきたマテリアルプロセッシングについての研究に基礎をおいて、社会の基盤技術の変化に対応したマテリアルプロセッシングの新たな方法の研究・開発を行います。新たなマテリアルの概念の構築からはじめて、そのプロセッシングの開発を行うことにより、新しい機能を持ったマテリアルの利用が可能になります。
  マテリアルの高純度化による新たな機能の発現を目指すことは研究の対象の一つであり、また大きく変わっていく社会環境の中で、環境を意識してマテリアルを有効利用するリサイクルプロセスを、従来の概念とは異なる立場から提案することも研究の対象です。学部・大学院の教育では、このような「新しいマテリアルプロセッシングの世界」の創成を目指して、自ら対象を探して問題を解決する能力を備えることのできる教育を行っていきます。
教員からのメッセージ
社会が大きく変化している時代の中で、広くいろいろなことに興味を持って、その上で、自分の一番興味を持てることを見いだして研究を進めてください。
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