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党 超鋲 ダン チョウビン/講師/環境学研究系
人間環境学専攻//熱工学、冷凍工学
http://www.hee.k.u-tokyo.ac.jp/dangcb

略歴
1997年3月中国北京航空航天大学飛行機設計および応用力学学科卒業
2003年3月東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻単位取得退学、工学博士(2003年6月)
2003年4月独立行政法人産業技術総合研究所エネルギー利用研究部門特別研究員
2005年4月東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学専攻講師
教育活動
研究活動
(1) 遷臨界CO2ヒートポンプに関する研究:
 成層圏オゾン層保護,地球温暖化防止の要請からヒートポンプに用いられる作動媒体は,フロン類から自然作動媒体へ移ろうとしている。特に,毒性や可燃性 のない二酸化炭素を用いたヒートポンプの実用化のために,蒸発器やガスクーラの伝熱性能の研究,効率を向上させるためのエジェクタサイクルの研究などを 行っている。また,自然作動媒体を用いるヒートポンプの性能に関するシミュレーションに基づいて,導入するための課題の整理などを行っている。(文献1,2)。

 超臨界圧CO2冷却熱伝達特性
超臨界圧CO2冷却熱伝達特性


(2) 潤滑油/超臨界流体混合物の流動と伝熱
本研究では、超臨界圧CO2への潤滑油(CO2と部分相溶性あるのPAGオイル)の二相分離状態、流れパターンおよび熱伝達率、圧力損失特性について可視化観察、実験測定を実施し、その超臨界圧条件における潤滑油の挙動を明らかにすることが主な目的である。また、最新の自由界面数値解析手法を用いて、超臨界状態における流動様式の遷移を理論的に解明し、潤滑油が混入した状態での流動及び伝熱特性を系統的に把握するのは最終目的である。(文献3、4)

 潤滑油(PAG)が混入した状態における超臨界CO2の流動様式線図
潤滑油(PAG)が混入した状態における超臨界CO2の流動様式線図


(3) 光ファイバー式高精度温・湿度センサーの開発
図3に光ファイバー温・湿度センサーの原理を示す。センサーは光ファイバコアと特殊な高分子をコーティングしてある外層(クラッド)からなる。クラッド層の屈折率は外部環境の温度・湿度を感知し変化することにより、光ファイバーに通る光信号の強度が変化し、これを検出することで外部環境の温度・湿度を計測できる。本研究では、温・湿度センサーに最適な高分子層の選定、最適な光ファイバーの形状の設計及び実際温度・湿度の測定精度などの実験を行うことで、新しいタイプの温度・湿度センサーの研究開発に挑戦している。

 温・湿度センサーの原理
温・湿度センサーの原理

[文献]
1) Dang C., Hihara E., In-tube cooling heat transfer of supercritical carbon dioxide, part 1: experimental measurement, Int. J. Refrigeration, Vol.27, pp.736-747, 2004.
2) Dang C., Hihara E., In-tube cooling heat transfer of supercritical carbon dioxide, part 2: comparison of turbulence models in numerical calculation, Int. J. Refrigeration, Vol.27, p.748-760, 2004.
3) Dang C., Iino K., Fukuoka K., Hihara E., Effect of lubricating oil on cooling heat transfer of supercritical carbon dioxide, Int. J. Refrigeration, Vol.30, No.4, p724-731, 2007.
4)Dang, C., Iino, K., Hihara, E., "Study on two-phase flow pattern of supercritical carbon dioxide with entrained PAG-type lubricating oil in a gas cooler", Int. J. Refreigeratoin, in press.
その他
機械学会、冷凍空調学会正員。

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将来計画
近い将来には、高換算圧流体の流動沸騰及び潤滑油が混入した超臨界流体の二相流伝熱特性の解明を注目し、理論解析モデルの構築と自由界面数値計算手法の開発を行う予定。また、新しい発想による伝熱促進手法についても今考案している。
教員からのメッセージ
今注目されている自然冷媒二酸化炭素は実際に“古くて新しい冷媒”であり、温室ガス削減に期待されている一方、臨界点付近の伝熱特性など学問的に面白い研究テーマでもなっている。同じく、伝熱工学、冷凍空調技術などは古くから研究されてきた分野でもあるが、人間に快適な環境を提供するための基盤技術として、人間社会の発展と共に発展していくと思います。そのため、常に社会に貢献できる研究開発活動を意識しながら、積極的に社会の変化に適応した新しい考え方、新しい研究手法を取り入れることが重要だと思います。
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