新東京大学大学院領域創成科学研究科
東京大学大学院新領域創成科学研究科、富士フイルムによる寄付講座開設
次世代医薬開発に向けた分子スクリーニングおよびその技術開発を推進

平成23年 7月29日
東京大学大学院新領域創成科学研究科

 東京大学大学院新領域創成科学研究科は、富士フイルム株式会社(古森重骼ミ長)のご寄付により、平成23年8月1日より寄付講座「次世代医薬分子解析学(富士フイルム)」を開設する運びとなりました。本講座は、ターゲット分子に対する制御性化合物のスクリーニングとその技術開発を行い、次世代医薬開発に繋げることを目標としております。本寄付講座担当は、菅野純夫(すがの すみお、東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻・教授/同研究科附属ファンクショナル・プロテオミクスセンター長)が兼任いたします。

 近年、ゲノム医学や分子生物学の進展により、多数の疾患について発症や病態に関連する遺伝子が見出され、疾患発症・病態発生の分子メカニズムが明らかになりつつあります。これらの成果を診断・治療・予防につなげていくためには、疾患関連遺伝子によって産生されるターゲット分子(注1)に結合し、その機能を制御する制御性化合物の発見が重要となります。 これまで、制御性化合物を得るためのスクリーニング(注2)、ならびにそのための技術開発は、主として製薬企業で行われてきました。しかしながら、多様化する多数のターゲット分子スクリーニングするには、現在の取り組みのみでは十分に対応しきれていないのが現状です。
 そこで本講座では、多様な分野にまたがる研究者が集い、学融合的アプローチが推進されている本研究科の特質を生かし、制御性化合物のスクリーニングと、その効率化実現のための技術開発を行い、大学における研究で見出された疾患のターゲット分子に対する創薬に効率よく繋げていくことを目的としています。
 また、本寄付講座は、ファンクショナル・プロテオミクスセンターや東京大学創薬オープンイノベーションセンター(センター長:長野哲雄/東京大学大学院薬学系研究科長)などと協力して、多様な新規疾患のターゲット分子スクリーニングを、短期間で効率よく実施できるシステムを開発していきます。これらの研究により、多くの人が苦しみ新しい治療法の開発が望まれる疾患に限らず、罹患者数が少なく民間における取り組みが進まなかった疾患についても、創薬研究が進むと期待しております。

【寄付講座の概要】
1.  講座名称:  次世代医薬分子解析学(富士フイルム)  
2. 設置期間: 平成23年8月1日から平成26年7月31日までの3年間
 
3. 担当教員: 菅野純夫
東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻・教授
/同研究科附属ファンクショナル・プロテオミクスセンター長 
 

本件に対するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
東京大学大学院新領域創成科学研究科・研究交流係  TEL:04-7136-5514
メディカルゲノム専攻 教授 菅野 純夫                 TEL:03-5449-5286

用語解説

(注1)ターゲット分子:
医薬品開発などで標的となる分子、多くの場合、疾患関連遺伝子からできるタンパク質である。医薬品は、この標的となる分子の機能を阻害したり、調整したりすることで、その効果を表す。

(注2)スクリーニング:
多数(数万から数十万)の化合物の中から、ターゲット分子の機能を阻害したり、調整したりする化合物を見出すこと。

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