新東京大学大学院領域創成科学研究科
カーシェアリングとオンデマンドバス併用 交通システム
〜柏市にて実証実験開始〜

発表概要

 東京大学とユーピーアール梶i東京本社:東京都港区 代表取締役社長:酒田 義矢)は、カーシェアリングオンデマンドバスを組み合わせた次世代交通システム開発を行なうため、2月2日より千葉県柏市で実証実験を開始しました。

発表内容

 東京大学は、『平成21年度千葉県持続可能な国際都市づくりのための新たな担い手育成支援事業』の補助事業として、千葉県柏市東京大学キャンパス周辺にて、一見競合すると考えられるカーシェアリングオンデマンドバスを併用した実証実験をユーピーアール(株)に協力して行います。

 ユーピーアール鰍ェ東大柏キャンパス内にカーシェアリング車両を配置し、東京大学大学院・新領域創成科学研究科、杉本千佳助教の研究グループが既に行っているオンデマンドバスの実証実験の利用者を対象に、車両の貸し出しを行ないます。また、カーシェアリングオンデマンドバスを融合させるため、高精度PHS位置探査システムの開発を東京大学大学院・新領域創成科学研究科、川原靖弘特任助教の研究グループが行い、カーシェアリングの利用状況を把握しながらオンデマンドバスの予約や利用と連携させる実証実験を行います。

 ひとつの地域に複数の交通手段が存在する場合、概ね競合が発生します。特に乗り合いを基本とする公共交通手段であるオンデマンドバスと、マイカー感覚の交通手段であるカーシェアリングとでは、その特性から競合は避けられない関係にあります。
しかし、カーシェアリング利用圏域がステーション(駐車場)から徒歩5分圏内程度であるという弱点を持ち、またオンデマンドバスは運行エリア外へ移動できないという弱点を持ちます。そこで今回の実証実験では、カーシェアリングとオンデマンドバスの運行エリアを意識した上で融合させることにより、互いの弱点を相殺し、それぞれの利用者の需要増を図ることを目指します。カーシェアリングは、短距離間での複数目的地への移動や大きい荷物のある場合の移動に優れており、オンデマンドバスは駐車場のないところへの移動や飲酒者・高齢者・子供の移動に優れているという特徴を利用し、連携により弱点を相補することも可能です。また、公共交通手段の整備が遅れている地域でも、交通手段の選択肢が広がり、車両保有からカーシェアリング及びオンデマンドバス利用へ転換されることが期待されます。

 具体的には、カーシェアリング利用者が携帯電話やパソコンから専用サイトにアクセスして出発地・目的地・希望到着時刻を入力し、利用希望日時を予約します。すると出発地からカーシェアリングステーションまで、オンデマンドバスが予約される仕組みです。利用終了時刻にあわせ、帰りのオンデマンドバスも予約できます。また、カーシェアリングを予約しようとして予約が取れなかった場合、出発地と目的地がオンデマンドバス利用区域であれば、オンデマンドバス利用の提案を行います。逆に、複数人数でオンデマンドバスを予約する際にはコストを抑えられるカーシェアリングの提案を行うなど、価格・所要時間・環境負荷などの側面からより良い交通手段の提案を行い、利用者の利便性を高めます。カーシェアリングに使用する車両には、PHSを用いた高精度位置探査システムが搭載され、屋内使用時においても、学習により車両運行状況や利用目的地が把握されるので、個別の利用者に特化したサービス提案と効率的な運行促進が可能になることが見込まれます。

問い合わせ先

東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻
特任助教 川原靖弘
電話: 04-7136-4623
FAX: 04-7136-4619
Email: kawahara@k.u-tokyo.ac.jp

ユーピーアール株式会社
広報室
TEL: 03-3435-9138
FAX: 03-3435-9148
E-mail: mail@upr-net.co.jp
URL:http://www.upr-net.co.jp/gyomu/index.html

用語説明

カーシェアリング
 1台の自動車を複数の会員が共同で利用する自動車の利用形態で、車両は、駐車場で無人管理される。携帯電話で予約をしたあと、携帯電話により本人の認証を行い使用する。
オンデマンドバス
 利用者のデマンド(需要、要求)にあわせて経路・運行時間を設定するバスの運行形態で、乗車場所・目的地・到着希望時間を知らせると、希望に沿うよう目的地まで運行する。
利用圏域
 バス停やステーションの利用地域の範囲で、通常はバス停やステーションから、徒歩5分(半径400m)の範囲。

添付資料


オンデマンドバスとカーシェアリングの融合

利用者ニーズの特徴





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