高温超伝導体のコヒーレンス因子を捉えた

超伝導現象は、電子のペア(クーパー対)の集団が踊るダンスのような状態です。ペアの集団はある種の「協調関係」を保ちながら踊っていますが、 その協調関係はコヒーレンス因子と呼ばれる物理量に現れます。 コヒーレンス因子は量子凝縮相としての超伝導の本質を体現する量といえます。 銅酸化物高温超伝導体では、d波と呼ばれる電子の運動の方向に強く依存した対 状態にあるために、コヒーレンス因子を観測することは困難でした。理化学研究所基幹研究所花栗哲郎専任研究員(前物質系専攻助教授)と物質系専攻木英典教授(理化学研究所基幹研究所グループディレクタ兼任) のグループは、原子分解能分光STM(走査トンネル顕微鏡)を用いて、実空間の情報から、運動量に依存したコヒーレンス因子を抽出する新手法を開発し、銅酸化物高温超伝導体のコヒーレンス因子の観測に成功しました。

この成果は2月13日号の米国科学雑誌Scienceに掲載されました。

”Coherence Factors in a High-Tc Cuprate Probed by Quasi-Particle Scattering Off Vortices”
T. Hanaguri, Y. Kohsaka, M. Ono, M. Maltseva, P. Coleman, I. Yamada, M. Azuma, M. Takano, K. Ohishi, and H. Takagi Science 13 February
2009: 923-926

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