物質系専攻のハロルド・ファン准教授が、
「酸化物へテロ構造の界面電子物性の開拓」による
物質科学、デバイス科学への貢献を評価されて
第22回日本IBM科学賞
<物理分野>を受賞することが決まりました。
この賞は、日本における科学分野の学術研究の振興と若手研究者の育成に寄与することを目的に、
日本IBM株式会社によって1987年に創設された賞です。
対象は、国内の大学ならびに公的研究機関に所属する45歳以下で、
物理、化学、コンピューター・サイエンス、
エレクトロニクスの4分野における基礎研究で優れた研究活動を行っている研究者です。
平成20年11月26日に都内で授賞式が行われます。
業績
「遷移金属酸化物ヘテロ構造における界面電子物性の開発」
遷移金属酸化物には磁性、誘電性、電気伝導性などがしばしば共存し、その複雑な絡み合いにより高温超伝導や巨大磁気抵抗効果などの多彩な物性が出現することから、精力的に多くの研究が進められている。その中でも、デバイス応用の観点でも期待されるヘテロ構造の作製と新しい界面機能の研究が近年特に注目されている。
ハロルド・ファン氏は、原子スケールで制御された界面を有する遷移金属酸化物へテロ構造の作成に成功し、界面二次元電子系の創成、強相関界面の概念提唱、静電ポテンシャルの界面発散による電子状態の再構成(ポーラーカタストロフィー)の指摘など、遷移金属酸化物の豊かな物性がヘテロ構造の界面において新しい物理と機能を生み出すことを示した。
ファン氏によるこれらの業績は、物性物理学とデバイス工学の融合領域における「遷移金属酸化物ヘテロ構造の界面科学」という新しい研究分野の発展に大きく貢献するものであり、日本IBM科学賞にふさわしいと認められる。
(日本IBM科学賞『受賞者略歴と贈賞の理由』より)
日本IBM科学賞
http://www-06.ibm.com/jp/company/society/science/index.html
問い合わせ先
木英典 物質系専攻 教授 tel: 04-7136-3791 htakagi@k.u-tokyo.ac.jp
新領域創成科学研究科 広報室 info@k.u-tokyo.ac.jp