植村・細野研究室

分子組織化学

研究内容紹介

生体内での多くの化学反応は酵素により触媒され、一見複雑な反応でさえも、完璧な選択性を持って円滑に進行しています。この精巧な反応系の鍵となるのは、酵素の内部に存在する組織化・連動化したナノ反応場形成にあります。つまり、ナノスケールの空間に情報を組み込み、それを鋳型として的確に表現することができれば、望みの反応や機能性ナノ材料を自在に創出できることを自然は教えてくれています。 本研究室では、様々な分子性ナノ空間材料を合理的に設計・構築し、これらの物質が持つ空間情報を超精細に解読・転写する新しい化学システムの開拓を行っています。例えば、金属錯体や有機物からなるナノ空間を分子レベルのフラスコとして取り扱い、その中で高分子をはじめとした機能性物質の導入・合成を行うことで、これまでの手法では不可能な反応・集積・認識を可能にし、分子の持つ潜在機能を最大限引き出す材料の創出を行っています。

メッセージ

ターゲットを決めたら、それに向けて自分の手法を考え、独自性を出していく。化学を使って自分を表現してください。

化学は「自分自身を表現できる学問」だと思います。物理学や生物学はある意味、共通の目標があって、そこに向かっていかに早く到達するかという学問ですが、化学は新しいものを創り出せるという点では、捉え方次第で、いろいろな表現が出来ます。 私が研究者への道を志したのは、大学院時代の恩師との出会いが大きく、ドクターへの道に進むきっかっけになったと思います。その恩師は、学生にも自主性を与えて自由にやらせてくれる先生でした。私も学生にはそうあって欲しいと思っています。教員が出しゃばりすぎず、刺激的なターゲットと大まかなイメージを示せば、学生は考えて行動を起こしてくれます。自身が主体的にやったという事実と、その結果が学会やシンポジウムなど外部から評価されることが、研究にのめり込むために重要ではないでしょうか。 中学・高校は陸上部で短距離種目をやっていたせいか、今でも、パパっとやってパパっと終わらせるタイプですね。集中と切り替えを上手く使って、化学で自分を表現してください。

物質系専攻を志す学生へ

本研究室では、究極の化学システムの構築を目指し、有機、無機、高分子、錯体、生物、材料科学といった多岐に渡る分野に新しい学問の潮流を産み出す研究を遂行しています。そのため、国内や国外のグループとの共同研究も多く、柔軟な思考を持ち自立して化学をすすめることができる人材を輩出しています。化学を使って自分自身を表現し、新しい分野にも情熱を持って飛び込む、好奇心旺盛な人物を歓迎しています。

植村・細野研究室のメンバー

植村 卓史 教授

植村 卓史 教授

1997年
京都大学工学部工業化学科 卒業

2002年
京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻博士課程修了

2002年
京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 助手

2007年
京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 助教

2010年
京都大学大学院工学研究科合成・生物化学専攻 准教授

2018年
東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻 教授

細野 暢彦 講師

細野 暢彦 講師

2011年
東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻博士課程修了

2011年
アイントホーフェン工科大学 博士研究員

2012年
日本学術振興会 特別研究員(SPD)

2012年
アイントホーフェン工科大学 訪問研究員

2013年
カリフォルニア大学アーバイン校 訪問研究員

2014年
京都大学高等研究院物質-細胞統合システム拠点 特定助教

2018年
東京大学大学院新領域創成科学研究科 講師

学生の声

植村先生は”面白い”ことを常に追求している方です。日頃のディスカッションにおいても、この研究の本質は何なのか、別の視点から考えたらより面白くならないかといった問いが繰り返され、学生も自然と思考力が鍛えられます。

植村研では各自オリジナリティの高い研究テーマを持ち、充実した装置類を駆使して研究を進めていきます。

外国人メンバーも常に在籍しており普段から彼らと一緒に遊んだり飲んだりと楽しい環境です。

望月 秀人 さん

物質系専攻を志す学生へ

この研究室では”ナノ空間”を舞台とした高分子化学やナノ材料化学に取り組み、従来チャレンジングとされてきたテーマに対して新たな切り口から突破口を開いていきます。一緒に面白い研究、してみませんか?

お問い合わせ

〒277-8561 千葉県柏市柏の葉5-1-5

東京大学大学院 新領域創成科学研究科

物質系専攻 植村卓史教授・細野暢彦講師研究室

04-7136-3786(植村)

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