柴山研究室

中性子科学科学

研究内容紹介

高分子やエマルション、液晶などはソフトマターや複雑液体などと呼ばれ、近年、飛躍的に物性研究が進展している物質系である。ソフトマターの多くは分子間に働く相互作用の微妙なバランスでナノ構造を形成しているため、わずかな環境因子の変化で劇的な相分離現象や相転移などを示す。興味深い点は、そうした物質がH、C、O、Nなどのほんのわずかな元素により構成されていて、またその種類が無限にあることである。さらに、生活環境条件でそうした相変化を示す環境に優しい材料であるという点である。 我々の研究室では、小角中性子散乱、中性子スピンエコー法、およびレーザー光散乱によるソフトマターの構造解析、ダイナミックスの研究を行っている。特に、高分子ゲルおよびエマルション系の相分離、相転移、臨界現象、不均一性やパーコレーションに関する研究を通じて、共有結合でつながった巨大分子の「分子結合相関系」の物理学の構築・体系化を目指している。

メッセージ

情熱を持って臨むこと。限界に挑戦して頑張れば、人生を変えるような道が開けてきます。

子供の頃から、化学実験、ラジオの制作や天体望遠鏡を自作するなど科学が好きでした。小学6年生のときに、情熱のある先生に出会ったことも、今の自分に通じていると感じています。 大学入試のときは「高分子」にアカデミックな響きを感じて、高分子化学科へ入学。現在、高分子やゲル、ミセルなどといった非常に身近なソフトマテリアルの構造と物性の研究をしています。私たちの研究によって、より役に立つ材料がどんどん世に送り出され、環境調和型、省エネルギー、生体適合性・親和性など、ソフトマターならではの特徴を生かした材料設計・開発に大いに役立っています。

物質系専攻を志す学生へ

研究は「なぜ?」という疑問、好奇心から始まります。物質系に進学してきた学生諸君は、この知的好奇心をもって大学に入学したと思います。しかし、受験戦争で疲れ、学部での詰め込み的な学習に飽きて、この向学心が薄らいでいるかもしれません。物質系専攻は、知的好奇心を満足させ、新たな「なぜ?」を提供する場です。皆さんと一緒に自然科学の謎を一つ一つ解いていきたいと思います。

柴山研究室のメンバー

柴山 充弘 教授

柴山 充弘 教授

1977年
京都大学工学部高分子化学科卒

1982年
京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻博士課程、工学博士

1982年
日本学術振興会学術奨励研究員

1983年
米国マサチューセッツ州立大学高分子研究所研究員

1984年
京都工芸繊維大学高分子学科助手

1988年
京都工芸繊維大学高分子学科助教授

1987年
京都工芸繊維大学高分子学科教授

2000年
東京大学物性研究所教授(この間、1991年-1992年 マサチューセッツ工科大学客員研究員)

学生の声

柴山研究室はとても明るい雰囲気で、学生部屋では日々自由にディスカッションが行なわれており、毎年博士課程に残る人が多いのも特徴です。

柴山先生は、各自が興味を持った内容について自由に研究をさせてくれるので、どうしたいか明確なビジョンがある人にも、研究しやすい環境があります。また先生は大変忙しいなかでも驚くほど対応が速く、Skypeを使ってのディスカッションなどで助けてくださいます。

高分子材料は日常生活にとってなくてはならない非常に身近なものです。私たちの研究が、更なる高性能高分子材料の開発にとって重要な知見を与えると思います。

浅井 華子 さん

物質系専攻を志す学生へ

研究が辛いと感じることも多くなると思いますが、だからこそ成果が得られたときの達成感もより大きく、やりがいを感じると思います。高い志を持って頑張って下さい。

お問い合わせ

〒277-8561 千葉県柏市柏の葉5-1-5

東京大学大学院 新領域創成科学研究科

物質系専攻 柴山充弘教授研究室

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