松田研究室

超強磁場科学

研究内容紹介

 当研究室では、世界最高泫の1000テスラ超強磁場をはじめとした破壊型パルス磁場装置を駆使して実験的研究を行っています。非常に強い磁場中で誘起される、低磁場の物理とは本質的に異なる新現象の発見とその理解が研究目的です。このような超強磁場下ではゼーマンエネルギーは室温を大きく超え、さらには波動関数の収縮効果による有効質量近似の破れも期待されるため、未知の現象が発現する可能性は大きいと考えています。 現在の研究テーマは、⑴量子スピン系の強磁場磁化過程、⑵固体酸素の磁場誘起相転移の探索、⑶磁場誘起絶縁体金属転移、⑷重い電子系の強磁場電子状態、⑸強磁性半導体のサイクロトロン共鳴、など、強磁場をキーワードに多くの可能性に挑戦しています。パルス磁場実験では物づくりが大きな比重を占め、実験の成功には創意工夫と巧みな技が必要です。装置作りや新しい測定手法の開発に重点を置き、他では得られない唯一無二の測定結果を得ることをめざしています。

メッセージ

人類にとっての大発見が眠っている可能性は大きい。世界で初めての新しい知識の獲得には未踏極限環境への挑戦が不可欠です。

「技術」。高校生の頃、担任が私に贈ってくれた言葉です。得意だった理科的な技術を生かせということだろうか、そんなことを思いました。 大学の卒業研究以来、もう22年にわたって強磁場の研究を行っています。磁場発生は単純なようでとても難しい技術です。極限的強磁場環境の構築によって、他の追随を許さない世界初の成果を上げられることが研究の最大の魅力です。すでによく分かっていると思われている物質においても、超強磁場環境が全く新しい性質を引き出し、そこに大発見があるかもしれません。

物質系専攻を志す学生へ

物質の世界は量子力学に支配され、我々は1023個の原子が織りなす現象のほんの一部を把握できているに過ぎません。物質の研究は、研究者1人1人のアイデアがすぐに試せるようなスモールサイエンスです。大発見から小発見まで、研究において何か世界で初めての新しい知識を独自の考えや方法で得られたときは感無量です。物質のミクロな世界は小宇宙に例えられ、まだまだ人類にとっての大発見が眠っている可能性が大きいです。その可能性に挑戦してみて下さい。

松田研究室のメンバー

松田 康弘 准教授

松田 康弘 准教授

1996年
東北大学大学院工学研究科博士後期課程応用物理学専攻修了博士(工学)

1996年
東京大学物性研究所助手

2002年
岡山大学理学部助教授

2006年
東北大学金属材料研究所助教授

2008年
東京大学物性研究所准教授

学生の声

松田先生は人徳のかたまりのような方です。基本的には学生の意見を尊重して自由に研究をさせてくれますが、相談に行くと一瞬で“実現可能な”最適解を出してくれます。研究だけでなく人生相談にまで乗ってくれる、非常に親身な先生です。

超強磁場研究所と呼ばれる研究施設は世界に3か所(日本・アメリカ・ヨーロッパ)ありますが、物性研究にまで漕ぎ着けているのは日本だけといっても過言ではありません。

研究で得られるデータは例外なく世界初・唯一無二のものであり、未開の研究領域を日本の高い技術力で開拓する、そんな刺激的な研究がノーベル賞級の発見に繋がる可能性は高いと考えています。

野村 肇宏 さん

物質系専攻を志す学生へ

柏キャンパスは、その広大な敷地を生かした巨大な実験設備と開放的な景観が印象的です。大きな成果を出したいと思うなら、是非、私たちと一緒にでっかい研究に挑戦しましょう!

お問い合わせ

〒277-8561 千葉県柏市柏の葉5-1-5

東京大学大学院 新領域創成科学研究科

物質系専攻 松田康弘准教授研究室

04-7136-3220