研究紹介

遷移金属酸化物薄膜の成長と物性についての研究を行っている。高品質な酸化物薄膜とそのヘテロ構造を作製するためにパルスレーザー堆積法を用いている。バルク単結晶ではみられない、薄膜に固有な構造および現象を探求することを目的として、酸化物の表面構造とヘテロ界面の形成・解析を行っている。

ミック・リップマー研究室 研究紹介

 

SrTiO3基板上のLa0.6Sr0.4MnO3ナノリングの摩擦力顕微鏡(FFM)像。リングの直径は約100nm、高さは0.4nm。

ミック・リップマー研究室 研究紹介

 

SrTiO3表面におけるHeイオン後方散乱強度の方位依存(計算結果)

メッセージ

自分の引き出しを増やすこと。自分の研究だけでなく、いろいろな研究を見る、友人と話をする、様々な分野の知識を身につけておくことが大切です。

これまで携わってきた分光学関連の研究では分光技術を開発することが主な目的でしたが、測定する試料が良くなければいい実験結果は得られません。現在では分光実験に役立つ良質な薄膜サンプルを作ることがだんだん面白くなり、薄膜という形で新しい酸化物を作製することに取り組んでいます。 リップマー研究室では新しいタイプのトランジスタ、メモリ、センサー、エネルギー変換デバイスといったさまざまな電子部品に使う新しい酸化物の開発をしています。現在は光触媒酸化物が面白いですね。太陽光を集めて、水素のような無公害燃料を太陽エネルギーで生成しようという取り組みです。

物質系専攻を志す学生へ

いろいろな研究を見る、友人と話をする、友人の研究室に行ってみる、他の研究室で何をしているかをじっくり理解する、こういったことをしてください。10年後にあなたが取り組んでいる仕事は、個人的な好みや希望だけでなく運も影響してきます。材料・物理・化学に関連した様々な分野の知識を身につけておくと自分の引き出しが増えて、将来の仕事を決める際に非常に役に立ちます。

プロフィール

ミック・リップマー 教授

ミック・リップマー 教授

1989年 エストニアタルト国立大学修士課程修了

1994年 フィンランドヘルシンキ工科大学情報工学部物理学科博士課程修了

1994年 フィンランドアカデミー自然科学主任研究員

1995年 ヘルシンキ工科大学教官

1997年 東京工業大学応用セラミックス研究所研究員

1999年 無機材料研究所コンビナトリアルプロジェクト特別研究員

2001年 東京大学物性研究所助教授

2007年 東京大学物性研究所准教授

2018年 東京大学物性研究所教授

学生の声

江面 周士

江面 周士 さん

私は化学科出身であまり物理や材料学に詳しくなかったですが、物質系専攻で化学、物理、材料学の?がりを感じながら研究し、より深い知識と面白さを見つけることができました。自分の現在の専門分野が何であれ、ここで学べることは多いと思います。


物質系専攻を志す学生へ

リップマー先生は明るい人柄で、研究の相談はもちろん、困ったときにはいつでも助けてくれます。学生が研究で行き詰った時にも、先生の経験と知識をもとに、一人ひとりに的確なアドバイスをしていただけます。物理の知識がほとんど無く、英語も苦手な私に対しても、丁寧に何度でも指導をしていただき、2年間で非常に多くのことを学ぶことができました。先生の研究に対する真摯な姿勢に加え、研究室には設備も豊富にあるので、自分のやりたい研究をとことんできると思います。

研究室訪問

  • 04-7136-3315
  • 277-8561
  • 千葉県柏市柏の葉5-1-5
  • 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻
  • ミック・リップマー教授研究室
  • lippmaa@issp.u-tokyo.ac.jp