新領域創成科学研究科 物質系専攻【東京大学大学院】Department of Advanced Materials Science, School of Frontier Sciences, The University of Tokyo

研究室紹介

内藤 昌信 准教授・加藤 和明 講師 研究室

新物質・界面科学講座 [超分子科学]

内藤 昌信 准教授・加藤 和明 講師 研究室

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e-mail: NAITO.Masanobu@nims.go.jp(内藤)、kato@molle.k.u-tokyo.ac.jp(加藤)


とことん会話を重ね、とんがった研究をする。
そして、人類の未来に、大きな役割を担う材料、
社会に貢献できる材料を作ることが、私たちの誇りです。

研究を始めた頃今でも忘れられない実験を経験しました。それは、船底にムラサキイガイやフジツボが付着するのを防止する塗料の開発がテーマでした。付着生物を忌避するような分子設計を考え、合成した高分子材料を、生きたムラサキイガイと一緒に海水槽に沈めます。数時間後、サンプル片を引き上げた時です。狙った通り、付着を抑えるような材料が見つかったのです。その時の喜びは今でも忘れられません。この経験が、実用化を志向した基礎研究に取り組むきっかけになりました。当時は、生物が付着しない材料を目指していましたが、生物の知恵に倣った接着材料などの開発に取り組んでいます。そして今、私たちの研究室では、超分子や高分子を中心とした次世代構造材料の研究に取り組んでいます。自動車や飛行機を中心として、異なる物性を持った構造部材を適材適所に組み合わせるマルチマテリアル化が進んでいます。中でも、様々な機能を自在にデザインできる高分子材料に対する期待は非常に大きいです。そこでは、新しい機能を生み出す分子デザイン力と、材料の素性を知り尽くす物性眼を兼ね備えた人材が求められています。皆さんが作り出した材料で、世の中をあっといわせる「とんがった研究」をしてみませんか?

物質系専攻を志す学生へ

「研究成果は会話の数に比例する。」これは、私たちの研究室の連携先である物質・材料研究機構に掲げられた言葉です。物質系専攻では、材料物性に関する最高の研究環境と高度な専門知識を持った仲間や教員が待っています。国際色豊かなキャンパスの中で、幅広い分野の研究者と交流することで、これまでにない新しい材料のアイデアが思い浮かぶかもしれません。会話こそイノベーションの源泉です。

内藤 昌信 准教授 顔写真

プロフィール

内藤 昌信 准教授 [Associate Professor Masanobu Naito]

  • 2001 東京工業大学大学院生命理工学研究科博士後期課程修了
  • 2001 日本学術振興会 特別研究員PD(カルフォルニア大学アーバイン校)
  • 2002 奈良先端科学技術大学院大学物質創成科学研究科助手
  • 2009 科学技術振興機構さきがけ研究員(兼任)
  • 2010 奈良先端科学技術大学院大学物質創成科学研究科研究責任者P.I.
  • 2011 奈良先端科学技術大学院大学物質創成科学研究科特任准教授
  • 2012 独立行政法人物質・材料研究機構(NIMS)主幹研究員
  • 2016 国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)グループリーダー

加藤 和明 講師  顔写真

プロフィール

加藤 和明 講師 [Lecturer Kazuaki Kato]

  • 2004 大阪大学大学院工学研究科博士課程修了
  • 2004 産業技術総合研究所研究員
  • 2005 アレクサンダー・フォン・フンボルト財団研究員
  •   (ドイツ、ザールラント大学)
  • 2007 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻特任研究員
  • 2009 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻特任助教
  • 2014 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻特任講師

研究室紹介動画及び入試説明会動画

研究室紹介動画 内藤准教授・加藤講師 サムネイル

内藤准教授・加藤講師 研究室紹介動画

平成30年度入試説明会 内藤准教授・加藤講師 研究室 サムネイル

平成30年度入試説明会 内藤准教授・加藤講師 研究室

研究紹介

研究室の様子

我々の研究室では、3 つの視点から新材料の開発にアプローチしています。1つ目は、分子設計により高分子の階層的な運動性を自在に制御することで、従来の高分子にはない新しい物性・機能を持つ材料を生み出す方法です。金属やセラミックスとは違い、高分子材料中には様々な階層の分子運動があります。結晶状態やガラス状態であっても、高分子の側鎖の回転などがあり、材料の耐衝撃性や気体分離性能などに劇的な効果をもたらします。私たちの研究室では、分子マシンなどの分子複合体に特有の運動性を、目で見える材料物性や機能として発現させる研究に取り組んでいます。例えば、共有結合の代わりに幾何学的な拘束を用いることで、主鎖と側鎖の運動を分離することができ、材料の大変形にも柔軟に対応できるようになります。世の中のニーズに答えるには、新しい材料の設計指針や優れた機能をもつ材料群を取り入れることも必要です。2つ目が、生物の仕組みにアイデアを求めたバイオミメティック(生物模倣)手法による材料開発です。例えば、ムラサキイガイといった海洋付着生物がもつ高機能接着性タンパク質の分子構造を取り入れた新規接着剤の開発に取り組んでいます。3 つ目のアプローチが、新素材・新機能物質を取り入れた材料開発です。例えば、柿渋などに含まれるポリフェノールは、抗菌性や抗酸化性など優れた機能を持つ天然材料です。それらの機能を取り込むことで、これまでにない新しい高分子材料群の開発を進めています。

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