新領域創成科学研究科 物質系専攻【東京大学大学院】Department of Advanced Materials Science, School of Frontier Sciences, The University of Tokyo

研究室紹介

岡本 博 教授・貴田 徳明 准教授 研究室

物性・光科学講座 [量子物性科学]

岡本  博 教授・貴田  徳明 准教授 研究室

研究室へのお問い合わせ

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TEL : 04-7136-3771(岡本) TEL : 04-7136-4133(貴田) FAX : 04-7136-3772
e-mail: okamotoh@k.u-tokyo.ac.jp(岡本)、kida@k.u-tokyo.ac.jp(貴田)


人との出会い、そして繋がりが成果を生む。
高い目標を持った仲間と協力し、また、ある時は切磋琢磨しながら、
これが“自分の発見”だと言える発見をしてください。

私(岡本)は、有機分子性半導体の光物性物理の研究で本学の博士課程を修了した後、岡崎の化学系の国立研究所で助手を、東北大の磁性半導体のレーザー分光の研究室で講師・助教授を務めました。本学に戻ってからは、様々な周波数と時間幅を持つ“光”を使って、“物質の電子物性を解明し、制御し、応用する”という研究をしています。対象とする物質は、遷移金属酸化物、有機分子性物質、共役ポリマーなど様々です。これらが持つ強相関電子系や低次元電子系の特徴をうまく活用すれば、テラヘルツ(1012Hz)の繰り返し周波数で動作する超高速光スイッチング素子など、従来の半導体技術を越える次世代の光デバイスが実現できる可能性があります。

研究の場所を変えて来たことで、いろいろな人に出会えました。コミュニケーションすることで、たくさんの人と繋がり、高め合えたことが、研究にも私自身にもプラスになりました。

物質系専攻を志す学生へ

この30年、光技術の発展は予想以上に速く進んできました。昔は出来ないだろうと思っていた「物質の中の電子やスピン、あるいは、原子や分子の運動の観測」が、超短パルスレーザーの進歩によって、今は出来るようになってきています。不可能だと思わずに、目標は高く持つこと、自分が夢と思えることを持って研究に挑んでください。多くの先輩が世界初の素晴らしい発見をしてきました。是非、“自分の発見”と胸を張れる真の発見を体験してもらいたいと思います。

岡本 博 教授 顔写真

プロフィール

岡本 博 教授 [Professor Hiroshi Okamoto]

  • 1983 東京大学工学部物理工学科卒
  • 1985 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了 1988 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了
  • 1988 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所助手
  • 1992 東北大学科学計測研究所講師
  • 1995 東北大学科学計測研究所助教授
  • 1998 東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻助教授
  • 1999 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻助教授
  • 2005 東京大学大学院新領域創成科学研究科物質系専攻教授

貴田 徳明 准教授 顔写真

プロフィール

貴田 徳明 准教授 [Associate Professor Noriaki Kida]

  • 2002 大阪大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)
  • 2002 大阪大学超伝導フォトニクス研究センター
    研究生、研究員
  • 2003 科学振興事業団ERATO十倉
    スピン超構造プロジェクト研究員
  • 2007 科学技術振興機構ERATO十倉
    マルチフェロイックスプロジェクト研究員
  • 2010 東京大学大学院新領域創成科学研究科
    物質系専攻准教授

研究室紹介動画及び入試説明会動画

研究室紹介動画 岡本(博)教授・貴田准教授 サムネイル

岡本(博)教授・貴田准教授 研究室紹介動画

平成30年度入試説明会 岡本(博)教授・貴田准教授 研究室 サムネイル

平成30年度入試説明会 岡本(博)教授・貴田准教授 研究室

研究紹介

研究室の様子

光誘起相転移とは、物質に光を照射することによって、物質の電子構造や結晶構造ががらりと変化する現象です。私たちの研究室では、100 から 7 フェムト秒(フェムト秒 = 10-15 秒)という極めて短い時間幅のレーザーパルスを駆使して、光照射によって生じる多彩な超高速相転移の検出と機構解明を行っています。

例えば、モット絶縁体である銅酸化物にレーザーパルスを照射すると、電子間反発によって局在していた電子が一斉に動き出して金属に転移します(図1)。また、ある種の分子性結晶は、光照射によって、中性のファンデルワールス結晶からイオン結晶に変化します。そのとき、分子の価数変化に引き続いて分子構造も高速に変化しますが、後者は反射率に現れる振動波形として検出できます(図2)。また、強誘電体や強磁性体にレーザーパルスを照射すると、分極や磁化の変調を通してテラヘルツ電磁波が放射されます。その波形を測定することにより、分極ドメインや磁気ドメインを可視化できます(図3)。

先輩からのメッセージ

宮本 辰也 さん

森本 剛史 さん [Tatsuya Miyamoto]

岡本貴田研では、様々なレーザー光を使って物質の性質を調べ、さらにはその性質を制御することを目指して研究を行っています。研究の性格上、光と物質を同時に扱うため、その両方の知識を身に着けることができます。私自身、そこに惹かれてこの研究室を志望したのですが、非常に良い選択だったと確信しています。

研究内容以外に関する岡本貴田研の特徴として、教育が手厚いということが挙げられます。これは、岡本先生・貴田先生のお二人が教育熱心なのが大きいのだと思います。そのような指導を受けながら、自分が主体となって研究を進められるので、卒業する頃には自身の成長を強く実感できると思います。

物質系専攻を志す方へ

物質系専攻には様々なバックグラウンドをもつ研究室、人間が混在しており、そこが最大の魅力になっています。自分の感性に合う研究室がきっと見つかると思いますので、そこで共に物質科学の未来を作り上げていきましょう。