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導電性ポリマーの電気が流れる仕組みを解明し、「金属化」するプラスチックを実現

 東京大学大学院新領域創成科学研究科の渡邉峻一郎研究員(JSTさきがけ専任研究員)らは、英国ケンブリッジ大学キャヴェンディッシュ研究所のヘニング・シリングハウス教授らと共同で、半導体高分子のナノサイズ空間に選択的にドーパント分子を格納する技術を開発し、従来の導電性高分子には見られなかった金属状態が実現していることを実験的に証明しました。今回新規に得られた導電性高分子膜では、電気・磁気・光学特性評価を組み合わせることにより、その金属性を世界で初めて観測しました。開発した「分子インプランテーション法」は、半導体高分子を成膜したのちにゲスト分子を真空蒸着を用いて打ち込む手法であり、ホスト高分子及びゲスト分子の選択性に制限が少ないため、幅広いバリエーションの高分子半導体を金属化しうるキーテクノロジーとなることが期待されています。
 本研究成果は、英国科学雑誌「Nature Materials」に平成28年5月9日版に掲載されました。

 

発表雑誌:

雑誌名:「Nature Materials」
論文タイトル: Two-dimensional coherent charge transport in highly-ordered conducting polymers doped by solid state diffusion
著者:Keehoon. Kang, Shun Watanabe*, Katharina Broch, Alessandro Sepe, Adam Brown, Iyad Nasrallah, Mark Nikolka, Zhuping Fei, Martin Heeney, Daisuke Matsumoto, Kazuhiro Marumoto, Hisaaki Tanaka, Shin-ichi Kuroda, and Henning Sirringhaus

 

DOI番号 10.1038/NMAT4634: