過去の開催一覧|

2019年度第1回学融合セミナー

講義:
2019年4月17日 16:50~18:35
場所:
新領域基盤棟大講義室(2C0)
齋藤 晴彦 准教授

ダイポール磁場による反物質プラズマ生成に向けて

齋藤 晴彦 准教授

地球等の惑星磁気圏に観測されるダイポール磁場中では、捕捉された荷電粒子群は複雑な挙動を示し、プラズマとしての極めて良好な閉じ込めが実現されます。 ダイポール磁場の科学的な応用として、東大のRT-1装置に代表される先進的核融合を目指す基礎研究が展開され、また最近の反物質科学の新展開に伴い、電子とその反粒子である陽電子から構成される「ペアプラズマ」生成を目指す研究が開始されています。 反物質ペアプラズマ生成を目標とした実験室研究の現状と、実現上の 様々な困難を克服するための取り組みについて紹介します。

木立 尚孝 准教授

一細胞シーケンシング解析の進展について

木立 尚孝 准教授

生命データの統計解析においては、一般に、一度に計測されるデータの次元数(p)に比べ、計測回数(n)が著しく少ない(p>>n)ことが、長年の問題でした。しかし近年の一細胞シーケンシング技術の進展により、状況は大きく改善しつつあります。このセミナーでは、一細胞シーケンシング技術により可能になった生命データ・モデリング技法について紹介します。

味埜 俊 教授 工藤 尚悟 助教

縮小高齢社会における地域づくり

味埜 俊 教授 工藤 尚悟 助教

日本社会のサステイナビリティに関する課題のひとつに縮小高齢社会があります。制度維持や経済 規模に関する議論が広く行われるなか、急速な高齢化と人口減少という社会変化を先行的に経験しているのは、地方社会であり、農山村地域のコミュニティです。縮小高齢社会時代における持続可能 な地域社会やコミュニティのあり方とはどのようなものなのでしょうか。全国で最も高齢化率と人口減少率の高い秋田県でのフィールドワークを通じてこの問いに取り組んでいます。日本が縮小高齢社会と いう新しい現象に対応していくことで、将来的に高齢社会が顕在化してくるアジア・南米、そしてタイムラグを経て2050年以降から徐々に高齢化が広がりはじめるアフリカ、これらの途上国地域における高齢社会に対する視座が得られると考えています。本講義では、縮小高齢社会における地域づくりについてご紹介します。