過去の開催一覧|

2016年度第3回学融合セミナー

講義:
2016年6月22日 16:50~18:35
場所:
新領域基盤棟大講義室(2C0)
鈴木 匡 准教授

植物ウイルスはどのようにして病気をおこすか

鈴木 匡 准教授

 植物に感染するウイルスは、感染後、モザイク、矮化、奇形などの病気を誘導する。今までは、ウイルスに対する抵抗性を有する植物など、病気にさせないための研究は盛んであった。しかし、病気の発症機構については、まだまだ不明な点が多く、ウイルスの遺伝子の塩基配列情報とDNA操作によって、ウイルス側の病気を誘導する因子は解明されつつあるが、植物側がどのような応答をしているかについては研究事例が少ない。病気発症に関する植物側の機構が解明されれば、新たな植物ウイルス病の防除戦略につながることが期待される。演者らはいくつかのウイルスと植物の組み合わせで病気発症機構の解明に取り組んでおり、本講義ではいくつかの病気発症機構の研究事例を紹介し、ウイルス病とその防除について考えたい。

鈴木 宏二郎 教授

大気圏突入用空気ブレーキ傘の開発と超小型火星着陸探査

鈴木 宏二郎 教授

 宇宙から地上に到着する際、大気圏突入は避けて通れない危険な関門です。ぶつかってくる大気が圧縮されて火の玉状態となり、機体を激しく加熱するからです。そこで、濃い大気にぶつかる前の高高度で効率よく減速できるブレーキを開発中です。 それは、浮き輪方式により宇宙でも展開できる傘のようなもので、気球、観測ロケットなどを使い、飛行実証を進めています。その開発史を振り返り、超小型火星着陸探査への夢についてお話しします。

早稲田 卓爾 教授

海洋波の予測最前線

早稲田 卓爾 教授

 海洋波予測の歴史は第二次世界大戦に遡るが、その理論体系は1950年代から1960年代に確立された。50年の時を経て、いま、改めて海洋波の理論が見直されている。 その契機となった、フリーク波や、台風下、氷海での波浪などの研究を紹介する。