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2012年度第7回学融合セミナー

講義:
2012年12月26日 16:30~18:00
場所:
新領域基盤棟大講義室(2C0)
田近 英一  教授

太陽系外に第二の地球は存在するか

田近 英一  教授

 1995年に最初の太陽系外惑星が発見されて以来、その発見数は指数関数的に増加している。太陽系にはみられないものも多く、惑星系は多様であることが明らかになった。そうしたなかで、地球のように生命が生存可能な“ハビタブル”な惑星に関心が集まっている。ハビタブルな条件として最重要なものに液体の水の存在が挙げられる。その物理条件を探ると、地球のように表面に海を持つ場合以外にも、氷の下に“内部海”が広がっていたり、季節的に海洋が出現したり、水が局在化していたりなど、多様な可能性が考えられる。太陽系外のハビタブルな惑星の条件に関する最新の知見を紹介するとともに、現時点で私たちが知っている唯一のハビタブル・プラネットである地球の特色についてあらためて考察する。

馳澤 盛一郎 教授

植物科学における画像定量解析のアプローチ

馳澤 盛一郎 教授

 生物のあらゆる生理機能はその形態に依存しています。植物細胞の細胞内構造もその例外ではありません。細胞内構造はその形態により膜系と繊維系に二分されますが、それらは機能的にも構造的にも相互依存の関係にあります。そのため、細胞生物学の研究においては、両者の構造と機能をバランス良く解析していくことが重要と考えています。本研究室では植物の形態形成に関係の深い細胞骨格(微小管・アクチン繊維)や液胞を主な解析対象とし、それらを細胞分裂周期、分化・形態形成過程、環境応答の各過程における動態をリアルタイムで観察すると共に、得られた画像情報から定量的な解析を進めてきました。ここで行ってきた画像定量解析よりスピンオフした技法から、今日の画像の多様化や多量化に対応した可塑性・適応性の高いシステムを構築し、画像解析の効率化を目指しています。

鈴木 牧 准教授

大型草食動物の増加・その原因と影響

鈴木 牧 准教授

 有蹄類の個体数はこの四半世紀以上に亘り世界中で増加を続け、生物多様性や生態系機能に大きな影響を与え続けている。有蹄類はなぜ増えたのか、どんな対策が必要なのか?人間の社会構造や生態系システムの安定性など、様々な観点からこの問題を俯瞰し、解決の糸口を探っていく。