FPXCとは
研究部門一覧
先端ゲノミクス研究部門
蛋白質生産研究部門
次世代創薬開発研究部門
相互作用解析研究部門
HTS開発研究部門
立体構造解析研究部門
メディカルケミストリー研究部門
創薬デザイン研究部門
知財戦略研究部門


HTS開発研究部門

佐々木グループ

人間環境学専攻・環境情報マイクロシステム分野は,機械工学,制御工学,電子工学の融合分野であるメカトロニクス(mechatronics)を基盤としています.研究室は教授2名(保坂寛,佐々木健)と准教授1名(森田剛)の3名で運営しており,その中で私はヒューマンインタフェースにおける力学と制御,および信号処理に関するテーマに従事しています.機械の運動制御の高速・高精度化は自動機器の1つの究極の目標ですが,人間が操作する機器は操作する人とのインタフェースも重要な要素です.例えば自動車や情報機器は操作感や情報呈示の善し悪しが製品の付加価値に大きく影響します.人間の力覚と触覚を合わせた総合的な感覚はハプティクス(haptics)と呼ばれ,近年,急速に関心が高まっている分野です.触覚は皮膚の接触を介した変位,振動,熱という物理量として伝わるため,視覚におけるカメラとスクリーン,聴覚におけるマイクロフォンとスピーカに相当する触覚の入出力機器の開発には原理的な難しさがあります.このようなニーズを背景とする具体的なテーマとして,バーチャルリアリティ技術の応用によるスイッチの操作感の創成と評価,タッチパッドにおける摩擦感の制御,人体を通信媒体の一部として利用する人体通信,自動車運転中の非接触心拍周期計測,等の研究開発に取り組んでいます.スイッチやレバー,タッチパッド等の操作感に影響する因子(力,変位,速度,加速度,等)を明らかにすることにより,従来,経験と試行錯誤に頼っていた機器設計に指針を与えることが可能となり,また,変位や反力や振動をアクティブに制御することにより,新しい操作感や触感を持つ機器が実現できるようになります.通信関係のテーマである人体通信は,人体が導体・誘電体の電気的性質を持つことを利用した新しい通信方式で,ユーザが身につける電子機器間,あるいはユーザが触れる外部の機器とのデータ通信を,人体およびその周辺の空間を媒体として従来の無線より低消費電力で通信できる可能性があります.現在,人体通信の実用化を目指し,最適な通信条件や機器設計の指針を示すことを目標に研究を進めています.

鳥居グループ

我が国では,バイオテクノロジー研究の基盤技術となる計測技術ならびにデバイス技術分野では海外に大きく遅れをとってきた.一方,申請者らが権利化した微小流路における液滴生成技術は,バイオ機器への展開として微量分析,HTS基板技術として注目されており,いくつかの企業から特許の照会がきている.本部門では,当該技術ならびにデジタルフイディクス技術を基盤として,遺伝子やタンパク質機能などを高速に計測・スクリーニングするデバイス開発を担当する.とくに,遺伝子高速増幅を目指す高速PCRチップ開発,タンパク質結晶化条件のHTS装置,創薬支援のための細胞アレイによる試薬のHTSデバイス開発を中心にすすめる.
1. 高速PCRデバイス
遺伝子増幅としては,サンプルを微小液滴化することにより,高速熱移動が可能となるため,高速遺伝子増幅法を試みる.サンプルをnl~サブnlレベルの液滴化をすることで,従来のサンプルチューブに比べて原理的には1/100以下の高速な変化を与えることが出来ると考えている.
2. タンパク質結晶化用HTSデバイス
X線構造解析によるタンパク質の構造解析により機能解析のためには,タンパク質の結晶化が必要であるが,結晶化条件を見出すことが難しい.そのため,HTSを目指す各種ロボットの開発が行われてきたが,手作業をロボットに置き換えるだけのため,高速化が図られているわけではない.本研究では,デジタルフルイディクス技術により微量なサンプルにも対応できるように,分注,合成,保管,観察の一連の作業を高速かつ自動で行うデバイスを開発する.また,電場付与による結晶化促進も試みる.
3. 細胞アレイデバイス
特殊な基板作成技術により細胞アレイを構築し,試薬との相互作用を高速に行うことが目的である.細胞を基板上に設けたスポットにて培養し,培養細胞と試薬との相互作用を観察することで,細胞の試薬応答性を高速に行うことを目指す.
4. 装置の自動化・高速化
メカトロニクス技術の応用により,各種プロセスの自動化や試料のハンドリングの高速化や高精度化を図り,システムの信頼性向上と高機能化を目指す. 本プロジェクトでは,微細加工技術とバイオテクノロジー技術との融合により,生体試料から目的の生体分子(低分子化合物,タンパク質,DNA等)を超高速・高感度・低コストに分析・解析することを可能とする次世代HST機器の開発を目指す.