FPXCとは
研究部門一覧
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立体構造解析研究部門

ヒトの身体は約60兆個の細胞からなり、タンパク質、核酸、糖鎖、脂質などさまざまな生体物質の総合システムとして生命活動を営んでいる。タンパク質はそのライフサイクルの間、様々な修飾、移動、品質管理を受けるが、これらの作業を行うのもまたタンパク質で、そのシステムは極めて複雑かつ精緻に制御されている。本研究部門では、電子を数十億電子ボルトまで加速して得られる強力な放射光X線を駆使し、結晶構造解析により、これら生体物質、特にタンパク質複合体の立体構造を原子レベルで決定し、その作用機序の解明を進めている。その情報に基づいて、システムとしての細胞を理解することを研究の目的とし、また、タンパク質と化合物の立体構造解析を通じて、作用機序の解明から創薬へとつながる一連の研究を進めることも目指している。  研究対象とする生命現象として、真核細胞内のタンパク質輸送および翻訳後修飾に関わるタンパク質群を取り上げ、それらの構造機能解析を行っている。具体的には、低分子量Gタンパク質の関わるタンパク質輸送制御系、ユビキチン修飾による細胞内シグナル伝達系、糖転移酵素の欠損と糖尿病との関係、糖鎖分解酵素とウィルス感染症との関係、などについて、ターゲットとなるタンパク質を中心に構造解析を行っている。また、その活性を制御できる化合物との複合体の構造を決定することで、当該タンパク質の作用機序の解明を行うだけでなく、構造に基づきより効果的な化合物合成の知見を得ることで、創薬へ役立てることも目指している。当研究所では2つの放射光リングに5本のタンパク質結晶構造解析用ビームラインを設置・運営し、国内外の研究者の共同利用支援を行っている。ハイスループットビームラインBL-5A, AR-NW12A, AR-NE3Aでは、約20分程度で立体構造を決定できるデータが収集でき、BL-1A, BL-17AではマイクロビームX線を用いて微小結晶のデータ測定を行うことができる。タンパク質輸送および翻訳後修飾に関わるタンパク質群の構造機能解析を進めると共に、ビームラインにおける完全自動測定測定および化合物スクリーニングと一体化したハイスループット構造解析のさらなる高度化のための研究開発も推進している。
URL:http://pfweis.kek.jp